わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告 2009年度海外直接投資アンケート調査結果(第21回)
海外ビジネス支援
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ナレッジ提供
新聞発表/2009-41
2009年11月6日
2009年11月6日
- 国際協力銀行(JBIC、経営責任者:渡辺 博史)*1は、「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」に関するアンケート調査を実施し、本日結果を発表しました。今回の調査は、本年7月に調査票を発送し、7月から8月にかけて回収したものです(対象企業数1,004社、有効回答数625社、有効回答率62.3%)。本調査は、海外事業に実績のある日本の製造業企業の海外事業展開の現況や課題、今後の展望を把握する目的で1989年から実施しており、今回で21回目となります。
- 本年度調査では、「中期的事業展開見通し」や「海外事業展開実績評価」、「有望事業展開先国・地域」などに加え、「経済危機における対応」、「国際競争力の維持・向上のために重要な国内外での取り組み」についても調査を行いました。
- 本調査結果の要旨及び特徴的な事項は以下の通りです。
【要旨】
今回の経済危機が日本企業に及ぼした影響は大きく、未だ尾を引いている。しかし、海外事業へ活路を求める動きは続いており、内需型の業種も含めて中国・インド等新興国の市場への関心が高まっている。また、景気後退局面でも研究・開発は着実に行われ、特に今後の成長分野である環境関連事業での取組が進んでいる(速報版pdf:476KB)。
【特徴的な事項】
(1) 経済危機の際、2/3が「守りと攻め」両面の施策を実施。攻めの施策は国内の研究開発、アジアの生産拡大
経済危機の際の対応として、2/3が「攻めと守り両方を実施」、1/3が「守りに専念」と回答。多くの企業が何らかの前向きの施策を実行している。攻めの施策で比較的目立つのが、国内における研究・開発、アジア地域における生産拡大(速報版p.7、8)。
(2) 海外事業を強化・拡大する企業は66%。前年より低下するが、依然多くの企業が海外事業に積極的
海外事業に対する取組姿勢では約66%の企業が強化・拡大すると回答した(前年比では約13ポイント減)。一方、国内事業で強化・拡大するとした企業は約27%にとどまり(前年比約14ポイントの減)、現状維持するとした企業が55%となった(速報版p.9)。
(3) 海外事業の強化に対する意欲は、自動車で大きく後退、食品は高水準維持
海外事業を強化・拡大するとした回答の業種別比率は、自動車では50%と前年比35ポイントの大幅減少で全業種の中で最も低い。一方、食品は83%と前年比5ポイント上昇し、全業種の中で最も高かった。国内事業を強化・拡大するとした回答の業種別比率も、自動車が低水準、食品が高水準であった(速報版p.10)。
(4) 有望国は中国の人気が回復。インド、ブラジル、インドネシアも堅調
有望国調査(事業展開先としての期待値を含む)では、中国が1位。中国を有望とする企業数は過去数年減少していたが、今年度は増加に転じる。インド、ブラジル、インドネシアを有望視する企業数がやや増加する一方、ロシア、タイ、米国については減少した(速報版p.11、12)。
(5) 国際競争力維持・強化の取組は、新製品の開発が引続き1位。拠点集約が優先度上がる一方、人材は低下
国際競争力の維持・強化の取り組みは、新製品の開発、原価低減が1位、2位となり前年と同様であった。大きく増加した項目としては、「国内外の生産拠点の集約化」と「財務体質の健全化」、大きく減少した項目は「グローバル化に対応しうる優秀な人材の獲得」(速報版p.13)。
- JBICでは、今回の調査結果を踏まえ、厳しさの続く国際的な競争環境にある日本企業の海外事業展開支援及び各国・地域の投資環境改善に向けた現地政府当局や関係機関との対話などを引き続き行っていく方針です。
別紙:(抜粋)中期的(今後3年程度)有望事業展開先国・地域