カタール国におけるFacility D天然ガス火力発電・淡水化事業に対するプロジェクトファイナンス
海外展開支援融資ファシリティの一環として、海外IWPP事業への日本企業の参画を支援

  • 地域: 中東
  • インフラ
  • [プロジェクトファイナンス]
  • 投資金融

 
2016年1月15日
  1. 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、13日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1の一環として、カタール国(以下「カタール」)法人Umm Al Houl Power(以下「UHP」)との間で、IWPP*2プロジェクトであるFacility D ガス火力発電・淡水化事業を対象として、融資金額約1,269百万米ドル(JBIC分)を限度とするプロジェクトファイナンス*3による貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱東京UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三井住友信託銀行株式会社、農林中央金庫、カタールナショナル銀行、及びKfW IPEX銀行との協調融資によるもので、協調融資総額は約2,538百万米ドルです。
     
  2. 本事業は三菱商事株式会社(以下「三菱商事」)及び東京電力株式会社(以下「東京電力」)が、カタール石油公社(Qatar Petroleum)、カタール発電造水会社(Qatar Electricity & Water Company Q.S.C.)、及びカタール財団(Qatar Foundation for Education, Science and Community Development)と共に設立したUHPが、カタールの首都ドーハ南方に位置するQatar Economic Zone 3隣接地において、発電能力約2,400MW及び淡水化能力約59万立方メートル/日の天然ガス焚き複合火力発電・淡水化プラントをBOOT*4方式で建設・所有・運営し、完工後25年にわたり、カタール電力・水公社(Qatar General Electricity and Water Corporation)に売電・売水するものです。
     
  3. 本融資は、三菱商事及び東京電力がこれまで国内外で培ったノウハウを活かして行うカタールでのIWPP事業を支援するものであり、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。また、日本政府は、2015年6月に改訂した「インフラシステム輸出戦略」において、インフラの設計・建設・運営・管理を含むシステムの受注や現地での「事業投資」の拡大の推進を表明しており、本事業に対する支援はこうした政府の施策にも合致するものです。
     
  4. カタールでは、急激な人口増加と経済発展を背景に、電力・水需要が増加傾向にあります。そのような状況下、本事業は同国における主要な電力・水供給源として重要な役割を果たすことが期待されます。また、カタールは世界有数の天然ガス保有国であり、日本にとって重要なLNG輸入先国の一つです。そのため本融資は日本と同国との更なる重層的な経済関係強化にも資するものです。
     
  5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業の海外インフラ事業展開と両国間の緊密な経済関係の一層の深化・発展を金融面から支援していきます。
注釈
  1. *1 2014年7月1日付お知らせをご参照ください。
  2. *2 IWPP(Independent Water and Power Producer)とは、自前で発電設備・淡水化設備を建設・運営し、電力・水を販売する独立系発電・淡水化事業者のことです。
  3. *3 プロジェクトファイナンスとは、プロジェクトに対する融資の返済原資を、そのプロジェクトの生み出すキャッシュフローに限定し、プロジェクトの現地資産等のみを担保として徴求する融資スキームです。
  4. *4 BOOT方式(Build, Own, Operate and Transfer)とは、契約期間中に民間企業が、発電所等のプラントを建設(Build)、所有(Own)、運営(Operate)し、契約期間後に所有権を公共に移転(Transfer)する事業方式のことです。
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