国際セミナー「環境経営と企業競争力―両立は可能か」
JBIC Partnership Forum in Asia JBIC・インドネシア大学経済社会研究所(LPEM FEUI)共同開催


【写真】会場の様子  会場の様子

 国際協力銀行(JBIC)は、2008年11月4日、「インドネシア・日本博覧会2008」開催中のジャカルタ市内国際見本市会場において、日本インドネシア友好年事業の一環として、JBICパートナーシップフォーラム・イン・アジア「環境経営と企業競争力――両立は可能か」と題するセミナーを開催しました。 

 本セミナーは、インドネシア大学経済学部経済社会研究所(LPEM FEUI)と共同で開催したもので、産学官関係者から博覧会に来場された一般市民の方々まで約200名の聴衆にご参加いただきました。JBICとLPEMは2004年より共同で、日本とインドネシアの双方にとって重要なさまざまなテーマを取り上げてセミナーを開催しており、今回が5回目となります。 

オープニングセッション

【写真】LPEMのハティブ・バスリ所長(左)、株式会社日本政策金融公庫(JFC)取締役・星文雄(右)  LPEM ハティブ・バスリ所長(左)、株式会社日本政策金融公庫(JFC)取締役・星文雄(右)

セミナーは、LPEMのハティブ・バスリ所長の開会の辞、株式会社日本政策金融公庫(JFC)*1取締役・星文雄の歓迎の辞で幕を開け、塩尻孝二郎・駐インド ネシア日本大使から来賓ご挨拶、マリ・パンゲストゥ商業大臣とエミル・サリム元環境大臣から基調講演を行っていただきました。

歓迎の辞のなかで取締役・星は、日本が蓄積してきた環境や自然資源を保全する技術とノウハウを活かして、JBICは、日・イ両国の官民のパートナーと協力 し、環境に優しくエネルギー制約に強い市場を構築し、持続可能で競争力をもつ産業を発展させるため、業務に取り組んでいくとの考えを明らかにしました。

塩尻駐インドネシア日本大使は、日・イ両国が今後さらに協力を強化すべき分野のひとつが環境であると指摘したうえで、本セミナーをきっかけに、日本が培ってきた環境経営のノウハウが、自然環境豊かなインドネシアに活かされるようになることを期待すると述べました。

【写真】タマリ・パンゲストゥ商業大臣(左)、エミル・サリム元環境大臣(右)  マリ・パンゲストゥ商業大臣(左)、エミル・サリム元環境大臣(右)

基調講演のなかで、マリ・パンゲストゥ商業大臣は、今後は益々、製品のサプライチェーン全体が環境に優しいか否かが国際競争力に直結するとし、国際的な規準策定の必要性を指摘しました。また、インドネシアにおいても、環境ビジネスに対する優遇措置などの制定の用意があるとし、インドネシア企業の今後の取り 組みに期待を示しました。

インドネシアにおける環境分野の第一人者であるエミル・サリム元環境大臣は、地球温暖化がインドネシアに及ぼす影響に警鐘を鳴らしたうえで、インドネシア の資源を活用して成功を収めている日本企業の事例を紹介し、今後の日本との協力において、インドネシアは自国の豊かな自然資源に付加価値をつけ、持続可能な開 発を進めることができる人材の育成に力を入れるべきだと述べました。

 

プレゼンテーションセッション

プログラム後半では、まず日・イ両国の企業関係者や研究者が、環境経営についてそれぞれの立場から発表を行いました。発表者とプレゼンテーションの内容は次のとおりです。

パネルディスカッションセッション

【写真】パネルディスカッションの様子  パネルディスカッションの様子

LPEMのアリアント・パトゥンル研究部長とJBIC国際経営企画部国際調査室審議役の西沢利郎がモデレーターを務めたパネルディスカッションセッションでは、パネリストとして、プレゼンテーションセッションの発表者の方々に加え、インドネシア商工会議所(KADIN)インドネシア日本経済委員会のヘル・サントソ事務局長をお迎えし、討議を行いました。

冒頭、JBICの西沢は、2008年8月にJBICが行った環境経営調査“Business Perception on Sustainable Management and Corporate Competitiveness in Indonesia”の結果に基づき、調査対象のインドネシア企業121社のほぼすべてが「環境配慮が重要である」と認識していること、およそ3分の2の企業が経営の一環として環境にやさしい施策に取り組んでいること、具体的な取り組みでは比較的規模の大きな企業が先行し、中小企業はやや遅れていることを報告しました。これに引き続き、環境経営を推進する際に企業が直面する課題や国(政府)が貢献できること、どのように日本の経験をインドネシアで活かすことができるかについて討議を行いました。

パネルディスカッション後半では、モデレーターとしてコンパス新聞社のブリギタ・イスヲロ・ラクスミ記者を迎え、セミナーの参加者を交えた活発な質疑応答と意見交換を行いました。

セミナーの締め括りでは、日本経済新聞社文化・事業局の盛田明彦局次長が、博覧会場に展示された日本企業のエコ・プロダクツの数々を例にとりながら、環境経営と企業競争力の両立は可能であるというメッセージで本セミナーの議論を総括しました。

【写真】左からLPEMのハティブ・バスリ所長、塩尻孝二郎大使、マリ・パンゲストゥ商業大臣、エミル・サリム元環境大臣、JFC取締役の星文雄 左からLPEM ハティブ・バスリ所長、塩尻孝二郎大使、マリ・パンゲストゥ商業大臣、エミル・サリム元環境大臣、JFC取締役 星文雄
関連情報
  • 国際シンポジウム「アジアの競争力拡充のための域内連携促進」(インドネシア) 

 

  1. *1 国際協力銀行(JBIC)は、株式会社日本政策金融公庫(総裁:安居 祥策)の国際部門です。
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