JBIC・タイ財政政策研究所共催ワークショップ「インフラプロジェクトの資金調達手段としてのレベニューボンドの可能性」開催


 【写真】ワークショップの様子
ワークショップの様子

 JBICの開発金融研究所は、2008年7月31日、バンコク市内にて「インフラプロジェクトの資金調達手段としてのレベニューボンドの可能性-タイ小規模バイオマス発電の事例-」と題するワークショップを開催しました。

 エネルギー価格高騰と地球温暖化問題を背景として世界規模で再生可能エネルギー開発が急務となっています。タイにおいても再生可能エネルギー開発への関心が高まる一方、財政資金の効率的・効果的な運用による地方開発の必要性が認識されています。このような背景から、開発金融研究所は、タイ財政政策研究所(FPRI;タイ財務省傘下の政策シンクタンク)と共同で、タイの地方における小規模バイオマス発電プロジェクトの事例を取り上げ、プロジェクトからの収入を返済原資とするレベニューボンドスキームによる資金調達についてさまざまな観点から検証し、その可能性と課題を明らかとする調査に取り組んでいます。本ワークショップは、この調査の中間報告と実務家との意見交換を目的に開催したもので、タイ政府・政府機関、金融機関、日本企業などから約70名が参加しました。

 ワークショップでは、オーラーン・チャイプラワットFPRI名誉顧問の挨拶に引き続き、慶応義塾大学の吉野直行教授にレベニューボンドの活用可能性についてご講演頂きました(注)。その後は、FRPIスタッフが調査報告書の概要説明を行い、これを受けてタイ輸出入銀行のナロンチャイ・アクラサニー会長(元商業相)、タイ財務省のポンパーヌ・スヴェタルン公的債務管理局(PDMO)局長、開発金融研究所次長の西沢が各々コメントを述べ、カニット・サアンスパンFPRI所長の司会によりその他の参加者も交えて討論・質疑応答を行いました。

 討論のなかでポンパーヌ局長からは、直接的な財政負担とならないレベニューボンドスキームへの期待が表明されると共に、タイ財務省としては関係機関と連携しながら中央・地方行政レベルでのルールづくりや債券市場の活用を促す施策を進めたいとの発言がありました。また、開発金融研究所の西沢は、実務家からのインプットを得て将来的にプロジェクトの実現を目指したいと述べ、併せて2008年4月に創設した「JBICアジア・環境ファシリティ」(JBIC Facility for Asia Cooperation and Environment:通称「FACE」)の概要を説明しました。FACEは、JBICの国際金融等業務の出資・保証機能を積極的に活用し、民間資金を最大限動員して気候変動緩和対策に資する案件及びアジア向けインフラ案件などを支援することを目的とした新たなファシリティです。

 JBICは、調査研究活動のなかで国内外の研究機関や研究者、官民の実務専門家などとの連携を積極的に進め、日本のビジネスと開発途上国のニーズに応える具体的な貢献を行うよう努めています。

 

  • (注)本委託調査の実施と並行して、開発金融研究所は7月にディスカッションペーパー第15号"Exploring the Use of Revenue Bond for Infrastructure Financing in Asia"(Hyun, Nishizawa, and Yoshino)を公刊しています。 

 

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