渡辺総裁が「アジアの未来」にてアジアインフラ整備に関するディスカッションに参加


  講演するJBIC総裁 渡辺博史

株式会社国際協力銀行(JBIC)総裁 渡辺博史は、2016年5月31日、日本経済新聞社が主催する第22回国際交流会議「アジアの未来」に参加し、「アジアのインフラ整備-商機と課題」をテーマにアジア各国の閣僚や有識者とディスカッションを行いました。

本イベントは、アジア太平洋地域の政治・経済界のリーダーが、域内の持続的な発展について話し合う国際会議です。1995年から毎年開催されており、今年は「新たな試練、立ち向かうアジア -新時代の扉を開く鍵とは」をテーマに、2日間に渡って東京の帝国ホテルにて開催されました。米国の利上げや中国経済の減速、資源安に加え、テロの拡散等の社会の不安定要因といった試練を乗り越え、新たな安定や持続的な成長に向かうためのアジアの役割と、向かうべき方向についての議論の場として設けられたものです。

JBIC渡辺は、「アジアのインフラ整備-商機と課題」と題するパネルディスカッションに参加し、スン・チャントル カンボジア公共事業・運輸相、サラト・アムヌガマ スリランカ特別プロジェクト相、スリン・ピッスワンASEAN前事務局長、野田 由美子 PwCアドバイザリー パートナーと意見を交わしました。

渡辺は冒頭の講演の中でまず、今後アジアのインフラ整備に対して日本が貢献すべき点として、建設コストだけでなく完成後の維持・修繕費もコストに見込み、ノウハウの提供・人材育成も視野に入れた高品質なインフラの輸出を挙げました。また、アジア地域内の移動の際に障壁となる法令・規制等といったソフト面のインフラを整備することの重要性を強調し、今後は2015年12月に発足したAECがその障壁を下げる先駆けとなる期待を示しました。また、資金面では、アジアにおける膨大なインフラ需要に対して、今後は地方銀行や年金、ASEAN各国の地場銀行と協調した民間資金の動員が必要であると述べました。一方で、調達資金がホスト国において将来的な国民への負担になる可能性も示した上で、全てのインフラを建設すべきかどうかは、吟味と選択が必要であるとの考えを示しました。

次に、パネルディスカッションでは、まず、アジアのインフラ整備における各国際機関や金融機関の役割について、各参加者間で議論を交わしました。スン・チャントル カンボジア公共事業・運輸相、サラト・アムヌガマ スリランカ特別プロジェクト相は現地のニーズとして、国際機関等によるスピードある意思決定と資金供与を指摘。渡辺総裁は、このようなニーズに対する認識を示した上で、環境社会面の配慮や審査は、対象国の持続的な発展を目的とする支援においては不可欠であると述べました。また、スリンASEAN前事務局長も、資金供与のスピードのみならず、安全性・確実性への配慮とのバランスが重要であるとの意見を示しました。

ディスカッションの様子

最後に、会場の参加者の方からは、今後アジアのインフラ資金ニーズに対応していくためには民間資金の動員が不可欠であり、民間投資を誘致するためには、各プロジェクトの安全面に対する理解を促す取組みが必要との意見が寄せられる等、活発な議論となりました。

JBICは今後も、このような国際会議での講演等を通じ、国際経済・金融に関する様々な情報発信・提供を行って参ります。

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