アフリカ経済分析担当者 コファス カントリーリスク・コンファレンス2016で講演


  アフリカの投資環境について講演する 外国審査部 古高
  コファス カントリーリスク・コンファレンス2016 会場の様子

株式会社国際協力銀行(JBIC)外国審査部参事役 古高輝顕は、2016年11月8日、国際的な保険業務を行うCOFACEのグループ企業、コファスジャパン信用保険会社が主催するカントリーリスク・コンファレンス2016~世界経済における主要な傾向について~に参加し、「アフリカ 未来の大陸に対する新しい経済チャレンジ」をテーマに講演を行い、エコノミストの方々との世界経済に関するディスカッションに参加しました。

本会議では国際的に活躍する専門家たちが、カントリーリスクの現状や日本企業に及ぼす影響などを踏まえて世界経済の動向を分析し、最新の信用リスク管理とアジアにおけるビジネスチャンスなどについて話し合う国際的なセミナーです。会場には、企業・銀行・研究機関などから250人を超える参加者が出席し、各分野の専門家のプレゼン後には、国際的な経済の見通しや海外投資・取引に伴うリスクについて活発な質疑応答が行われました。

外国審査部にてアフリカ地域を担当するJBIC古高は、本講演の中でまず、アフリカ経済の概観について説明しました。IMF等の統計から、アフリカは2016~17年は成長率が低下する見込みであるものの、アジアに次ぐ成長センターであること、また、地域や国によって経済状況が異なるものの、資源依存度の低い国を中心に、高成長の国や地域もみられることを指摘しました。

その上で、アフリカの成長の大きな要因となってきた資源価格の上昇が下落に転じたことにも触れ、一方で、資源価格の低下局面においてもアフリカ経済が一定の成長を継続してきた要因として、アフリカへの資金の流入が多様な形で維持されてきたことをあげました。

更に、中期的には、アフリカ地域でペースの速い人口増加が予想されていることから、都市化の進展、インフラの不足、環境問題など様々な課題が見込まれるものの、労働人口の増加が中期的な成長を下支えする要因となりうることを指摘しました。

次に古高は、このような概況を踏まえた上でアフリカ向け投資についての見解を述べました。まず、前述のとおりアフリカ地域では成長と人口増加に伴い、ビジネスの機会が拡大している一方で、投資上の問題点としては、各市場の経済規模が小さいこと及びカントリーリスクが高いことがあげられることを説明しました。また、今後のアフリカでは莫大なインフラ需要が見込まれることを、特に電力インフラに焦点をあてて説明し、インフラビジネスは、市場の経済規模の小ささやカントリーリスクの高さというアフリカ向け投資の問題点にうまく対応できる余地が大きいうえ、日本企業の他の途上国での経験や技術を活かしやすいことから、大きな可能性があることを指摘しました。

最後に、アフリカは潜在的な成長力の高い地域であり、これに伴い、潜在的なビジネスの機会は大きいこと、また、地域統合や地域インフラの整備は途上であり、企業にとって当面は特定国を対象とした投資が一般的には取り組みやすいと考えられるが、一口にアフリカといっても、地域ごと、国ごとに経済の状況は異なるため、ホスト国の選択及び各国毎の事業戦略が成功の鍵となること、また、参入した拠点国から地域全体へとビジネスエリアを広げていくことも視野に入れて取り組むことが考えられるとのアフリカ向け投資に対する見方を示しました。

本会議の終わりには、「日本と中国は、アジアとアフリカの経済成長の足かせとなるのか」と題するパネルディスカッションにおいて、複数のエコノミスト間で意見交換を行いました。古高はアフリカにおける質の高いインフラ事業の可能性について、アフリカでの中古車販売の事例などを参考に、日本製品の質の高さが現地の人々に実感を伴って伝わることの重要性と期待を示しました。

JBICは今後も、このようなセミナーでの講演等を通じ、国際経済・金融に関する様々な情報発信・提供を行って参ります。

※本講演での発表内容は個人の見解であり、JBIC組織としての見解ではありません。

ページの先頭へ