政府保証外債

2008年10月1日に、国際協力銀行(国際金融等業務)は国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫および中小企業金融公庫と統合し、株式会社日本政策金融公庫(以下「日本公庫」といいます。)となりました。国際協力銀行(国際金融等業務)は、日本公庫の国際部門として承継されましたが、国際的信用の維持等の観点から、日本公庫においても引き続き「国際協力銀行(JBIC)」の名称を使用し、業務を遂行しています。

日本公庫は、株式会社日本政策金融公庫法(以下、「日本公庫法」といいます。)第50条および第55条ならびに国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律第2条第2項に基づき、国際協力銀行業務を行うために必要な資金の財源に充てるために日本政府保証付の外債(政府保証外債)を発行することが認められています。

また、前身たる旧国際協力銀行およびその前身たる日本輸出入銀行時代の1983年以来、海外資本市場において政府保証外債を継続的に発行しており、日本を代表する優良発行体として海外資本市場において高い評価を得ています。また、2005年9月には、日本政府がASEAN+3(日中韓)の枠組みのなかで推進しているアジア債券市場育成構想(Asian Bond Markets Initiative; ABMI)を支援すべく、タイ・バーツ建政府保証外債を初めて発行し、当該地域でのアジア通貨建て債券発行等を通じた債券市場の発展への協力とともに、多様化する資金ニーズへの対応にも積極的に取り組んでいます。

日本公庫は、今後も国際協力銀行業務の必要資金に充当する目的で、日本政府より明示的な保証を受けた政府保証外債を継続的に発行して行く方針です。

なお、グローバル・フォーマットでの政府保証外債の発行については、米国市場での円滑な販売を行うべく、米国証券取引委員会(SEC)より米国証券法に基づく外国政府発行体としての認定を受け、一定の発行登録枠を確保しております。米国市場における継続開示手続の一環として、外国政府発行体に求められる様式での年次報告書(Form-18K)等の必要な開示資料を作成し、毎年SECに提出して所要の電子開示を行っております。

発行計画・発行方針

  • 政府保証外債の発行額は、JBICの事業計画、資金調達計画を策定する予算の編成作業のなかで、政府と協議して決定していくこととなりますが、平成22年度においては、最大5,600億円相当の発行を予定しております。日本および国際経済社会の健全な発展ならびに国民生活の向上に寄与することを使命とする政策金融機関として、政府の政策を実行するために必要な外貨資金の調達手段として政府保証外債は重要であると考えています。
  • 政府保証外債の発行により調達した資金は、国際協力銀行業務の外貨建て融資の原資に充当します。近年の外貨貸付の増加に伴い、海外資本市場での外貨資金調達の重要性が増していることから、今後も継続的かつ安定的な起債実現のために投資家に対する日本公庫およびJBICの認知度向上を通じた投資家層の拡大に努めていきたいと考えています。
  • これまでに発行した政府保証外債の償還期間は、5年以上が中心的な年限でしたが、2、3年債など5年未満の短年限の外債も検討しうると考えています。

特色

  • 政府全額出資の日本公庫が海外資本市場にて発行した全ての債券の元本・利子の支払には日本政府による無条件取り消し不能の支払い保証が付与されております。
  • 政府保証外債に対する預金取扱い金融機関の自己資本比率算出にかかるリスクウェイト(いわゆるBISリスクウエイト)はゼロです。
  • 日本公庫法第50条に基づいて、事業年度毎に債券発行の基本方針を策定して財務大臣の認可を受けています。
  • 政府保証外債の格付は以下のとおりです。
    Moody'sStandard & Poor's
    Aa2AA
    • *2010年5月7日現在

2008年9月末までに発行した政府保証外債の取扱い等(株式会社日本政策金融公庫法(2007年5月25日公布)より抜粋)

既発債の義務は株式会社日本政策金融公庫が承継

  • 附則 第十八条(国際協力銀行の解散等)
    • 国際協力銀行は、公庫の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時において公庫が承継する。
    • 2 公庫の成立の際現に国際協力銀行が有する権利のうち、公庫が将来にわたり業務を円滑に遂行する上で必要がないと認められる資産は、公庫の成立の時において国が承継する。

既発債の新JICAとの連帯債務化

  • 附則 第二十四条(権利及び義務の承継に伴う経過措置)
    • 附則第十八条第一項の規定により公庫が国際協力銀行の義務を承継したときは、当該承継の時において発行されているすべての改正前国際協力銀行法第四十五条第一項の国際協力銀行債券並びに旧輸銀法第三十九条の二第一項の外貨債券等及び改正前国際協力銀行法附則第十五条の規定による廃止前の海外経済協力基金法(昭和三十五年法律第百七十三号)第二十九条の二第一項の海外経済協力基金債券に係る債務については、公庫及び独立行政法人国際協力機構が連帯して弁済の責めに任ずる。
    • 2 前項の国際協力銀行債券、外貨債券等又は海外経済協力基金債券の債権者は、公庫又は独立行政法人国際協力機構の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
    • 3 前項の先取特権の順位は、民法の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

既発政府保証債の政府保証は従前の条件のまま株式会社日本政策金融公庫が承継

  • 附則 第二十三条(権利及び義務の承継に伴う経過措置)
    • 附則第十五条第一項、第十六条第一項、第十七条第一項又は第十八条第一項の規定により公庫が承継する次の各号に掲げる債券に係る債務について政府がした当該各号に定める保証契約は、その承継後においても、当該債券に係る債務について従前の条件により存続するものとし、当該保証契約のうち外資受入法第二条の規定によるものに係る次に掲げる債券の利子及び償還差益に係る租税その他の公課については、なお従前の例による。(中略)
      • 四 旧国際協力銀行法第四十五条第一項の国際協力銀行債券 旧国際協力銀行法第四十七条又は外資受入法第二条の規定による保証契約
      • 五 旧国際協力銀行法附則第十五条の規定による廃止前の日本輸出入銀行法(昭和二十五年法律第二百六十八号。以下「旧輸銀法」という。)第三十九条の二第一項の外貨債券等 旧輸銀法第三十九条の三又は旧国際協力銀行法附則第二十三条の規定による改正前の外資受入法第二条の規定による保証契約

一般担保規定

  • 第五十二条(一般担保)
    • 公庫の社債権者は、公庫の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
    • 2 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

株式会社日本政策金融公庫の解散等

  • 第六十二条(合併、会社分割、株式交換、事業の譲渡及び譲受け並びに解散)
    • 公庫を当事者とする合併、会社分割、株式交換、事業の全部又は一部の譲渡及び譲受け並びに公庫の解散については、会社法第二編第七章及び第八章並びに第五編第二章、第三章及び第四章第一節の規定にかかわらず、別に法律で定める。
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