2009年10月号Quarterly Highlights
国際金融社会への貢献
国際金融危機に対する金融支援を展開
インドネシア政府発行のサムライ債を保証
JBICは、7月にインドネシア政府が発行する総額350億円の円建て外債(サムライ債)に対する保証に関する諸契約に調印しました。インドネシア政府として初めてのサムライ債発行となりますが、JBICはその元本全額および利息の一部を保証します。
JBICの保証供与による信用補完を通じて、インドネシア政府の資金調達先の多様化を後押しするものであり、同国の経済発展とアジア地域経済の安定化に寄与することが期待され、サムライ債市場の活性化を促す効果も期待されます。
このプログラムは日本政府の政策に基づくもので、今後もアジア各国のサムライ債発行を支援していく方針です。
韓国産業銀行へ、「貿易金融支援策」に基づく融資を実施
JBICは、9月に韓国の政府系金融機関である韓国産業銀行と、総額200億円を限度とする貿易金融ファシリティに関する貸付契約を調印しました。
本融資は、日本企業による韓国輸出における貿易決済資金を供与するもので、日韓貿易取引の安定化・活性化に寄与することが期待されます。
日本政府は、2009年2月、4月に「貿易金融支援策」を表明していますが、本融資は、これに基づくJBICの具体的な取組みであり、今後も貿易金融支援策の着実な実施に努めていきます。
資 源
メキシコ エネルギービジネスセミナーを開催
エネルギービジネスセミナー
JBICは、9月に在日メキシコ大使館と共催で、メキシコのエネルギー分野におけるビジネス機会の紹介を目的としたセミナーを開催しました。
セミナーでは、2008年10月にメキシコ議会で可決されたエネルギー改革法案がメキシコのエネルギーセクターにおいて日本企業にもたらすビジネス機会に焦点をあて、墨日双方の関係者から、ご講演いただきました。
ジョルディ・エレラエネルギー副大臣は、石油・天然ガスの需要増に対処するため、油田開発、製油所拡張・建設等に今後莫大な投資が必要となることを指摘し、この資金需要に対処するため、エネルギー改革法案に基づき、各種施策に取り組んでいることを明らかにしました。また、気候変動対策および省エネ対策の観点から、メキシコ政府としても発電燃料に占める再生可能エネルギーの割合を引き上げる方針であることを明らかにしました。エレラ副大臣は、これら石油・ガスセクターおよびクリーンエネルギー分野のプロジェクトへの日本企業の参画に強い期待感を示しました。
また、メキシコ国営石油公社(PEMEX)からも、PEMEXの事業概要、エネルギー改革法案に制定されたPEMEX経営改革の概要、今後の事業戦略等について説明いただいた後、PEMEXの実施する上流事業および下流事業におけるビジネス機会について、説明がありました。
JBICは、今後もこうしたセミナーやビジネスマッチング意見交換会の開催を通じ、日本企業のメキシコにおけるさらなるビジネス機会の拡大を支援していく方針です。
海外ビジネス支援
アフリカ向けの投資促進とインドの電力インフラ整備を支援
ナイジェリアに投資政策を提言
JBICは、8月にナイジェリアの投資環境整備にかかわる政策提言書(Blue Book)を、ヤラドゥア大統領に手交しました。この提言書は、ナイジェリアへの日本企業の直接投資促進などを目的として、JBICが国連貿易開発会議(UNCTAD)と共同で作成したものです。投資許認可手続きの円滑化に資する施策、パイロット経済特区の設置など、同国政府が短期間(1年縲鰀1年半以内を目処)で実施可能な、効果的かつ現実的な行動計画15項目を提示しています。提言書には、JBICとUNCTADが2009年3月にナイジェリアで政府関係者や現地進出日本企業の参加を得て開催した現地ワークショップの結果も反映しています。
インドの石炭焚き超臨界圧火力発電設備向け融資
JBICは、7月に三菱重工業(株)とインド総合重機メーカー最大手のLarsen & Toubro Limitedなどが設立した合弁企業2社との間で、インドの火力発電設備建設事業を対象とした貸付契約に調印しました。本融資は、三菱重工業が有する最新の超臨界圧技術を駆使して、合弁企業2社が高効率・高性能な発電用ボイラおよび蒸気タービンを製造し、インド国内向けに販売するために必要な生産設備の建設資金などに利用されます。
電力需要が増大しているインドでは、電力供給が追いつかず、慢性的な電力不足が続いており、インド政府によって大規模な電力設備増強が計画されています。なかでも豊富なインド国内炭を利用して安定的な電力供給と環境負荷の低減を両立できる超臨界圧火力発電所が注目されています。本事業は、電力インフラのボトルネック解消、ひいてはインドの投資環境改善や経済成長に貢献することが期待されます。
環境
生物多様性と経済・ビジネス公開セミナーを開催
生物多様性と経済・ビジネス公開セミナー
JBICは、8月、名古屋大学エコトピア科学研究所、(財)地球環境戦略研究機関、(株)レスポンスアビリティ、(財)海外投融資情報財団(JOI)との共催で、「生物多様性と経済・ビジネス公開セミナー:生物多様性・生態系サービスに対する市場メカニズム活用政策の国際的論点と今後の展開」を開催しました。
セミナーでは、生物多様性を保全する目的で市場メカニズムを活用する国際的資金メカニズム(グリーン開発メカニズム、GDM)や、開発事業による生物多様性への影響を代償するために生物多様性保全の計画を実施する生物多様性オフセットについて議論を行いました。生物多様性の保全における企業の役割については世界の関心が高まってきており、2009年10月に改訂・施行したJBICの「環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン」でも、新たに生物多様性の観点を反映しています。
