2009年10月号「環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン」を改訂 〜国際的議論の動向、様々なステークホルダーの意見を反映〜

JBICは、2003年に施行した「環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン」(JBIC環境ガイドライン)を改訂し、2009年10月に、改訂版JBIC環境ガイドラインを施行しました。当時、作業に携わった関係者にJBIC環境ガイドラインの改訂内容について聞きました。

JBICでは、海外で行う事業に様々な融資を行っています。これら全ての事業において、JBICは、事業実施者が行う自然環境や社会環境に対する配慮についてJBIC環境ガイドラインに基づき確認しています。


【写真】
米州ファイナンス部調査役
藤井 亮一

「JBIC環境ガイドラインでは、実施状況についての確認を行い、施行後5年以内に包括的な検討を行って、必要に応じてガイドラインを改訂することが定められていました。そこで、ガイドラインがきちんと運用されてきたかどうかを調べる『実施状況確認調査』が2007年4月から1年以上かけて行われ、当時環境審査室に所属していた私は、調査対象プロジェクトの環境社会配慮確認に関する報告を担当しました」と藤井亮一調査役。

「今回の検討のために開催されたコンサルテーション会合では、多くの方に発言していただいて、様々な意見を伺うことができました。これまで高く評価されてきたガイドラインをベースに、さらに良いものに改訂しようという参加者の共通認識の下、他国機関との比較や国際的な趨勢の検討、実施状況確認調査の結果で示された実務・運用面などの観点から活発な議論が行われました。特に、情報公開の拡大や、森林保護といった生態系・生物相、労働環境、住民移転、先住民族に関する記述が改訂のポイントとなりました」(藤井調査役)


【写真】
国際業務戦略部副主任
對馬 貴子

コンサルテーション会合は、独立行政法人日本貿易保険との共催で、2007年11月から2008年9月までの間に計14回開催されました。その運営にあたった對馬貴子副主任は、「最初は議論百出でしたが、事前に書面で意見をいただくようにして論点整理表を作り、一つ一つ議論していくことで、少しずつですが着実に議論を進めていきました。終盤ではコンサルテーション会合を短い間隔で開催したこともあり、タイムリーに情報を提供できるよう必死で準備しました」と振り返ります。

「会合終了後に改訂案が公開され、パブリック・コメントの募集、開発途上国8カ国に対する説明とヒアリングが行われました。また、JBICは、中国など他国の政府系金融機関が同種の環境ガイドラインを策定する際にも、これまでの経験を踏まえて協力を行うなどの知的貢献も実施しています。現在、私は米州ファイナンス部に異動して、個々の融資案件を推進していく立場にあります。改訂に携わり会合で議論した経験を活かし、融資案件が環境に充分配慮されたものとなるよう、事業関係者やJBIC内部でもガイドラインの精神をきちんと伝えていきたいと思っています」と藤井調査役は語っています。

映像で知るJBIC

JBICの業務について、映像でわかりやすくご紹介します。

JBICストーリー

JBICが国内外で行っている様々な取り組みを紹介します。