- 地域: 北米
- 資源
- 投資金融
2012年8月23日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田碩)は、本日、国際石油開発帝石株式会社(以下「INPEX」)との間で、融資金額180百万米ドル限度(JBIC分)の貸付契約に調印しました。本融資は、民間金融機関との協調融資によるもので、JBICの「円高対応緊急ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。協調融資総額は300百万米ドルです。
- 本件は、INPEXが日揮株式会社(以下「日揮」)と共同で設立しているカナダ法人INPEX Gas British Columbia Ltd.(以下「IGBC」)を通じて、石油・天然ガスの開発会社であるカナダ法人NEXEN Inc.(以下「NEXEN」)が保有する同国ブリティッシュコロンビア州ホーンリバー、コルドバ及びリアードの各シェールガス鉱区の権益の40%を取得し、NEXENと共にシェールガスを開発・生産するために必要な資金を融資するもので、INPEXにとって初のシェールガス開発・生産プロジェクトへの参画となります。
- カナダは膨大なシェールガス埋蔵量を有し、地理的にもアジア・太平洋市場に対する新たな液化天然ガス(LNG)供給国として高い潜在力を有しており、本事業ではLNG化して、将来的に日本をはじめとする東アジア地域へ輸出する可能性についても検討が進められています。INPEXが本事業への参画を通じて、カナダにおいてガス権益を確保することは、日本企業によるシェールガス開発に関するノウハウの取得、権益確保を通じた自主開発比率の向上に寄与するものであり、ひいては日本のエネルギー安全保障にも貢献することが期待されます。
- JBICは今後も、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業による天然ガスなどのエネルギー資源の権益取得や開発を積極的に支援していく所存です。
注釈
- *1 2011年9月22日付お知らせをご参照下さい。