- 地域: 中東
- 資源
- 保証
2012年8月31日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、今般、カタール国営石油公社(Qatar Petroleum、以下「QP」)が日本で初めて発行する円建て外債(サムライ債)*1に対する保証に関する諸契約に調印しました*2。本債券は、総額850億円の私募債形式の円建て債券であり、JBICはその元本全額及び利息の一部を保証します。本債券の発行には、アレンジャーとして三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、大和証券株式会社、みずほ証券株式会社、野村證券株式会社及びSMBC日興証券株式会社、債券の管理者として株式会社三井住友銀行が参画しています。
- 本件は、JBICの「サムライ債発行支援ファシリティ(Guarantee and Acquisition toward Tokyo market Enhancement (GATE))」*3に基づく保証供与であり、我が国資本市場の国際競争力の維持及び向上の一環として、JBICの保証を通じて、海外発行体による東京市場でのサムライ債発行を支援することにより、日本の投資家に幅広い投資機会を提供し、サムライ債市場の活性化にも貢献するものです。
- カタールは、世界第3位の天然ガス確認埋蔵量を有し、東日本大震災直後の2011年4月に400万トンの液化天然ガス(LNG)の追加供給を表明するなど、我が国にとって、極めて重要なエネルギー資源供給国の一つです。QPは、カタールの石油・ガスセクターの開発・生産・販売等全ての段階に責任を持つ国営企業であり、同国政府にとっても極めて重要な存在として位置付けられています。今回の起債はQPにとって初のサムライ債発行となり、JBICによる保証供与は、同社の資金調達先の多様化に寄与すると共に、我が国にとって極めて重要な資源供給国であるカタールとの更なる関係強化に繋がることが期待されます。
- JBICは、今後もGATEを活用し、東京市場での諸外国の政府及び政府機関のサムライ債の発行を支援していく方針です。
注釈
- *1 サムライ債は、海外の国や企業といった外国の発行体が日本国内市場で発行する円建て債券のことです。
- *2 JBICとQPとの間の諸契約は2012年8月15日に締結済みですが、関係者による諸手続の完了等を踏まえ、本日プレスリリースを行ったものです。
- *3 2010年4月15日付プレスリリースをご参照下さい。