- 地域: 北米
- 資源
- 投資金融
2012年8月31日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、本日、豊田通商株式会社(以下「豊田通商」)との間で、融資金額159.6百万米ドル限度(JBIC分)の貸付契約に調印しました。本融資は、株式会社三菱東京UFJ銀行との協調融資によるもので、JBICの「円高対応緊急ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。
- 本件は、豊田通商に対し、同社の100%出資子会社であるカナダ法人Toyota Tsusho Wheatland Inc.が、カナダ最大手の天然ガス事業会社Encana Corporation(以下「エンカナ」)より、同国アルバータ州ホースシュー・キャニオンのウィートランド地域に所在する炭層メタンガス(Coal-Bed Methane:CBM)鉱区権益の32.5%を取得し、CBMを開発するために必要な資金を融資するものです。
- CBMは、石炭層内に賦存する天然ガスで、カナダ・アルバータ州の推定埋蔵量は500兆立方フィート(LNG換算約100億トン)に及ぶと推計されていると共に、カナダ西岸のブリティッシュコロンビア州においては、現在、日本を含むアジア地域への液化天然ガス(LNG)輸出のため、複数のLNG輸出基地建設プロジェクトが計画されています。こうした中、本件は、日本企業によるCBM開発に関するノウハウの取得や権益確保を通じた自主開発比率の向上にも寄与するものであり、ひいては日本のエネルギー安全保障にも貢献することが期待されます。
- JBICは今後も、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業によるエネルギー資源や鉱物資源の開発や取得を積極的に支援し、日本のエネルギー安全保障に貢献していく所存です。
注釈
- *1 2011年9月22日付お知らせをご参照下さい。