- 地域: 中東
- 資源
- 投資金融
2012年10月31日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、本日、アブダビ石油株式会社(以下「アブダビ石油」)との間で、融資金額150百万米ドル(JBIC分)の貸付契約に調印しました。本融資は、株式会社みずほコーポレート銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行との協調融資によるもので、協調融資総額は250百万米ドルです。なお、本件は、JBICの「円高対応緊急ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。
- 本件は、アブダビ石油に対し、同社が現在有しているアラブ首長国連邦(以下「UAE」)アブダビ首長国で操業中のムバラス油田、ウム・アル・アンバー油田及びニーワット・アル・ギャラン油田に係る権益を更新するために必要な資金を融資するものです。同社は、1973年よりアブダビ首長国において原油の生産を行っており、全量日本向けに出荷しています。
- UAEは、日本にとってサウジアラビアに次ぐ第2位の原油輸入国(2011年の日本の原油輸入量の約23%)ですが、UAE産原油の大宗を生産するアブダビ首長国のように、利権付与協定に基づき外資系の石油会社にも操業を認めているケースは、中東の産油国の中でも稀なものとなっております。本融資を通じてアブダビ石油の権益更新を支援することにより、自主開発原油の長期安定確保、ひいては日本のエネルギー安全保障に貢献することが期待されます。
- JBICは今後も、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業によるエネルギー資源や鉱物資源の開発や取得を積極的に支援し、日本のエネルギー安全保障に貢献していく所存です。
注釈
- *1 2011年9月22日付お知らせ及び2012年8月31日付お知らせをご参照下さい。