- 地域: アフリカ
- 環境
- 事業開発等金融
- 保証
2013年6月3日
- 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、2日、南アフリカ共和国政府100%出資の政府系金融機関である南部アフリカ開発銀行(The Development Bank of Southern Africa Limited(以下「DBSA」))との間で、融資総額50 百万米ドル(うちJBIC融資分30百万米ドル)を限度とする事業開発等金融の貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三井住友銀行(幹事行、以下「SMBC」)との協調融資によるものであり、SMBCの融資部分の一部を、JBICが保証します。
- 本件は、地球環境保全業務(通称「GREEN」)*1として初のアフリカ向け融資であり、DBSAの業務対象である南部アフリカ開発共同体(Southern African Development Community、以下「SADC」)加盟諸国*2における風力発電事業や太陽光発電事業等の再生可能エネルギーを利用する環境関連事業に必要な資金を、DBSAを通じて融資するものです。
- DBSAは、南部アフリカをはじめとするアフリカ地域の社会経済開発を促進し、人々の生活水準を向上させるための金融支援、助言等を行うことを目的に設立された南アフリカの政府系金融機関であり、再生可能エネルギー事業も積極的に支援しています。また、SADCに加盟している南部アフリカ諸国も、国連気候変動枠組み条約や京都議定書を批准し、気候変動問題に関する国際的枠組みに積極的に参加しています。こうした中、本件は、南部アフリカ諸国における温室効果ガス排出削減に寄与することが期待されるとともに、国際的に高く評価される日本の先進的な環境技術が同諸国に普及する機会を提供することも期待されます。
- JBICは、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において、日本政府より官民協力の上、アフリカ地域への貿易投資を拡大していく旨が表明されたことを踏まえ、アフリカ地域の民間セクター主導の成長促進やインフラ整備の促進を支援するため、「JBICアフリカ貿易投資促進ファシリティ」*3(JBIC Facility for African Investment and Trade Enhancement:通称「FAITH」)を創設しましたが、本件はFAITHの下での支援案件となります。
- JBICは、今後もこうした海外の政府系金融機関などとも連携しつつ、多様な金融ツールを活かした案件組成や、リスクテイク機能等を通じ、地球環境保全に向けた取り組みを金融面から支援していきます。
注釈
- *1 2010年4月1日付お知らせをご参照下さい。
- *2 2013年5月現在、タンザニア連合共和国、ザンビア共和国、ボツワナ共和国、モザンビーク共和国、アンゴラ共和国、ジンバブエ共和国、レソト王国、スワジランド王国、マラウイ共和国、ナミビア共和国、南アフリカ共和国、モーリシャス共和国、コンゴ民主共和国、セーシェル共和国の14ヵ国です。
- *3 2013年6月3日付お知らせをご参照下さい。