- 地域: 中南米
- 資源
- 投資金融
2013年11月27日
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、本日、丸紅株式会社(以下「丸紅」)との間で、融資金額計479百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は民間金融機関との協調融資によるもので、JBICの「海外展開支援融資ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件となります。
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本件は、丸紅が、チリ共和国第II州にあるアントコヤ銅鉱山開発プロジェクトの実施主体である同国法人Minera Antucoya(以下「Antucoya」)の株式の30%をAntucoyaの親会社である英国法人Antofagasta PLC(以下「Antogfagasta」)から取得するために必要な資金、及び同鉱山の開発に必要な長期資金を、丸紅に対して融資するものです。なお、JBICは、2013年11月5日に本プロジェクトの実施主体であるAntucoyaとの間で、同鉱山開発事業に対するプロジェクトファイナンスによる貸付契約を締結しています*2。
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本プロジェクトで生産される銅地金(年間平均生産量8万トン)のうち、丸紅の出資割合に応じた3割(2.4万トン)は丸紅によって引き取られた上で、本邦電線メーカーをはじめとする銅地金ユーザー(以下「本邦銅ユーザー」)のアジアを中心とする海外製造拠点等に対して販売される予定です。
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銅は、日本の産業にとって必須の金属資源ですが、今後、新興国を中心に世界的な需要増が見込まれており、本邦銅ユーザーにとって、顧客に対する安定的な製品供給のため、自社の品質基準を満たす銅地金を質・量ともに安定的に確保することが重要な課題となっている中、本件は、本邦銅ユーザーの海外製造拠点における安定的な銅地金確保に貢献するものです。また、本件は、丸紅と銅資源メジャーであるAntofagastaとの共同プロジェクトへの支援を通じ、日本企業とAntofagastaとの関係強化にも資するものであり、日本の中長期的な鉱物資源確保にとって意義の高いものです。
- JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、重要資源の開発・取得の促進を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 2013年4月1日付お知らせをご参照下さい。
- *2 2013年11月6日付プレスリリースをご参照下さい。