パルプ、板紙及びパッケージング事業を行うニュージーランド法人等の買収資金融資について
海外展開支援融資ファシリティの一環として、日本企業の海外M&Aを支援

• 地域: 大洋州
• 一般製造業・サービス業
• 投資金融

1. 株式会社国際協力銀行（JBIC、総裁：渡辺　博史）は、本日、「海外展開支援融資ファシリティ」^*1の一環として、株式会社三井住友銀行（以下「SMBC」）及び株式会社みずほ銀行（以下「MHBK」）との間で、王子ホールディングス株式会社（以下「王子ホールディングス」）によるニュージーランド法人Carter Holt Harvey Pulp & Paper Limited及びその関係会社（以下「CHHPPグループ」）を買収するために必要な資金の一部に係る貸付契約を締結しました。
    
2. 本件は、JBICがSMBC及びMHBKとの間でそれぞれ締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、両行を通じて融資を行うものです。（共同投資による買収総額約1,037百万ニュージーランドドル^*2に対し、JBIC融資承諾額計300百万米ドル限度）。
    
3. CHHPPグループは、①パルプ事業（針葉樹を原料とする化学パルプの製造販売）、②板紙事業（針葉樹パルプを原料とする強度の強い段ボール原紙の製造販売）及び③パッケージング事業（ニュージーランド及びオーストラリアにおいて段ボール加工事業を担う5工場を所有する他、製袋事業や紙コップ事業を展開）と、大きく3つの事業分野に分かれております。王子ホールディングスは、本買収を通じ、①幅広い顧客ニーズに対応できる販売パルプの製品群の充実化、②アジア地域の段原紙メーカーが供給できない強度のある板紙の供給、③今後更なる需要が期待できる段ボール加工事業における幅広いニーズへの対応等を企図しております。
    
4. 本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
    
5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。

注釈

1. *1 2014年7月1日付お知らせをご参照下さい。
2. *2 約839百万米ドル相当です。