- 地域: 大洋州
- 資源
- 投資金融
2014年6月11日
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、本日、三井物産株式会社のオーストラリア連邦(以下「豪州」)法人Mitsui Iron Ore Development Pty. Ltd.(以下「MIOD」)との間で、融資金額280百万豪ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、民間金融機関との協調融資(協調融資総額400百万豪ドル)によるもので、JBICの「海外展開支援融資ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。
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本件は、西豪州に位置するウェスト・アンジェラス鉄鉱山の生産能力拡張、及び同鉄鉱山から産出される鉄鉱石の積出港であるケープ・ランバート港の設備更新・拡張に必要な資金の一部を、同鉱山及び周辺インフラの権益を保有するMIODに対し融資するものです。本件により、ウェスト・アンジェラス鉄鉱山の年間生産能力は29百万トンから35百万トンに拡張される予定です。
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鉄は自動車、建材等の幅広い用途で使用され、日本の産業にとって根幹となる金属資源ですが、日本は鉄鉱石の全量を豪州を中心とする海外からの輸入に依存しています。近年、中国をはじめとする新興国の成長に伴って鉄鉱石の世界的な需要が増大しつつある中、長期安定的に良質の鉄鉱石を確保することが課題となっています。ウェスト・アンジェラス鉄鉱山から産出される鉄鉱石は、日本の製鉄会社がこれまで長年に亘って引き取っている鉄鉱石と遜色無い高い品位を有しており、鉄鋼原料として適しています。日本への高品位鉄鉱石の供給量増大につながる本融資は、日本の鉱物資源の長期安定的な確保に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、重要資源の開発・取得の促進を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 2013年4月1日付お知らせ をご参照下さい。