- 地域: 中南米
- 中堅・中小企業
2014年8月4日
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、1日(ブラジル時間)、安倍内閣総理大臣のブラジル連邦共和国(以下「ブラジル」)訪問の機会を捉え、ブラジル国立経済社会開発銀行(Banco Nacional de Desenvolvimento Econômico e Social、以下「BNDES」)との間で、業務協力のための覚書を締結しました。同覚書は、安倍内閣総理大臣及びルセーフ大統領のご臨席の下、締結が確認されると共に交換されました。
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本覚書は、日本の中堅・中小企業のブラジル進出促進を目的として、JBICとBNDESが情報交換や企業説明を実施し、将来的なファイナンス支援の可能性につき検討を行うものです。
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ブラジルの巨大な国内市場をターゲットに、また現地生産ニーズの高まりを受け、近年日本からブラジルへの直接投資が拡大しており、製造業の裾野を支える中堅・中小企業の進出も増加するものと見込まれています。また、国内産業の競争力強化が喫緊の課題であるブラジルでは、外国企業、とりわけ高い技術力や経営ノウハウを持つ日本からの直接投資に期待が寄せられています。JBICとBNDESが参画する日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議 *1においても、日本からブラジルへの直接投資を通じた相互の技術・イノベーション向上が、両国の経済交流を促進するための優先分野の一つとして両国首脳に提言されており、両行による金融面での協力を含めた協調が期待されています。
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BNDESはブラジル連邦政府が全額出資する政策金融機関として、ブラジル国内産業の競争力強化のため、インフラ整備、イノベーション推進、中小企業育成等を優先分野として優遇的ファイナンスを供与しています。JBICとBNDESはブラジルの産業投資、輸出振興、インフラ整備、地球環境保全に係る事業等に対する融資や技術協力を通じて、50余年に亘る緊密な協力関係を構築しており、今般の覚書締結により一層の関係強化が期待されます。
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JBICは今後も、日本の政策金融機関として、こうした取組みを通じ、日本の中堅・中小企業の海外進出支援体制の整備・強化を積極的に進めることにより、日本の産業の国際競争力の維持・向上を金融面から支援すると共に、日本とブラジルとの緊密な経済関係の一層の深化・発展に貢献していきます。
注釈
- *1 日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議は、2004 年の日伯首脳会議で設置が合意された「日伯21世紀協議会」において、「日伯両国は官民が一体となって両国経済関係の再活性化を推進すべき」との提言がなされ、そのフォローアップを目的として、日伯経済界の間で発足したもの。日伯間の戦略的経済パートナーシップの再活性化に向け、実現可能な具体的優先課題の選定を中心に議論を行い、提言をまとめ両国首脳に報告している。日本側メンバーとして、当行の矢島副総裁が参加。