- 地域: 大洋州
- 資源
- 投資金融
2011年9月15日
- 国際協力銀行(JBIC、経営責任者:渡辺 博史)*1は、14日、東京瓦斯株式会社(以下「東京ガス」)との間で175百万米ドル限度の貸付契約に調印しました。本融資は、民間金融機関との協調融資によるものです。
- 本融資の対象プロジェクトは、東京ガスが、英国法人BG Group Plc(以下「BGグループ」)傘下の豪州法人QGC Pty Limited(略称:QGC)、中華人民共和国法人中国海洋石油総公司(略称:CNOOC)と共同で、豪州クイーンズランド州スラット盆地において、炭層メタンガス(Coal-Bed Methane:CBM)田から産出されるガスを原料として、同州グラッドストーン沿岸に位置するカーティス島にて年間850万トンの液化天然ガス(LNG)を生産するCBM-LNGプロジェクトです。本融資は、東京ガスがBGグループから権益を取得してCBMを開発し、LNGを生産するために必要な資金を融資するもので、JBIC初のCBM-LNGプロジェクトに対する融資となります。
- 東京ガスは、本事業への参画を通じて上流権益の1.25%、第2液化トレイン権益の2.5%を取得するとともに、BGグループとの間で2015年以降20年間に亘り、東京ガスの年間調達量の10%以上に相当する120万トン/年のLNGを引取る長期契約を締結しています。このLNG引取りには、本事業を含めたBGグループが保有する複数のLNG供給源(ポートフォリオ)から供給されるLNGの調達も含まれており、LNG調達の安定性と柔軟性が高い取引形態となっています。
- 豪州は日本に対する天然ガス供給国として極めて重要な位置付けにありますが、中でも石炭層に賦存するCBMは同国の天然ガス確認埋蔵量の約4割を占めると見られています。その大宗が賦存するクイーンズランド州では、本事業を含めてCBMをLNG化して輸出する計画が複数進行しています。本融資は、日本企業のCBM-LNGプロジェクトへの参画を支援することで、日本企業によるCBM開発のノウハウや経験の蓄積にも貢献するものです。
- JBICは今後も、日本企業の原油・天然ガス権益獲得を積極的に支援し、日本のエネルギー安全保障に貢献していきます。