- 地域: 中南米
- 環境
- 事業開発等金融
- 保証
2011年12月1日
- 国際協力銀行(JBIC、経営責任者:渡辺博史)*1は、本日、民間金融機関と共に、中米経済統合銀行(Banco Centroamericano de Integración Económica、略称:BCIE)との間で、協調融資総額1億米ドル(うちJBIC融資分60百万米ドル)を限度とする貸付契約を締結しました。本件は、地球環境保全業務(通称「GREEN」)*2の下で中米地域を対象とする初の融資となります。本融資は、株式会社みずほコーポレート銀行(幹事行)との協調融資であり、民間金融機関の融資部分に対しては、JBICが保証を供与します。
- 本件は、BCIEを通じて、中米諸国等*3における風力発電、地熱発電、水力発電等の再生可能エネルギーを対象とした環境関連事業に必要な資金を融資するものですが、特に本件の融資対象国に含まれるコスタリカ共和国、エルサルバドル共和国、グアテマラ共和国、ホンジュラス共和国では、環境政策の中心として再生可能エネルギーの導入促進が掲げられています。よって、本融資は、中米諸国等における再生可能エネルギーの導入促進及び温室効果ガスの排出削減等に寄与することが期待されます。また、国際的に高く評価される日本の先進環境技術が中米諸国等に普及する一助となることも期待されます。
- BCIEは、中米諸国を中心とする計12カ国*4の出資により構成される地域開発金融機関です。中米地域の均衡のとれた経済発展や、域内経済統合の促進を目的とし、同地域における安定的な長期資金の提供者として高いプレゼンスを有していると共に、業務戦略として「環境の持続可能性」を掲げており、再生可能エネルギーやエネルギー効率化等を重点支援分野として取り組みを強化しています。JBICとBCIEは、1960年代末以降、日本から中米諸国等向けの機器等の輸出や現地インフラ事業に対する融資を通じて、緊密な協力関係を築いてきましたが、環境分野を対象とする本融資は、こうした両機関の連携を一層深めるものです。
- JBICは今後とも、日本及び国際経済社会の健全な発展並びに国民生活の向上に寄与するため、地域開発金融機関とも連携しながら地球環境保全に向けた取り組み等を着実に実施していく方針です。
注釈
- *1 国際協力銀行(JBIC)は、株式会社日本政策金融公庫(総裁:安居祥策)の国際部門です。
- *2 2010年4月1日付お知らせをご参照下さい。
- *3 BCIEの融資対象国は、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、ベリーズ、アルゼンチン、コロンビア、パナマ、ドミニカ共和国の10ヶ国。
- *4 設立加盟国としてエルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの5ヶ国、地域外加盟国としてスペイン、台湾、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、パナマ、ドミニカ共和国の7ヶ国。