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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:渡辺 博史)は、本日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1の一環として、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行、農林中央金庫及び三井住友信託銀行株式会社の各民間金融機関との間で、旭化成株式会社(以下「旭化成」)によるアメリカ合衆国法人Polypore International, Inc.(以下「Polypore社」)の買収に必要な資金の一部を融資する貸付契約を締結しました。
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本件は、JBICが各民間金融機関との間でそれぞれ締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、各民間金融機関を通じて融資を行うものです。(買収総額約22億米ドルに対し、JBIC融資承諾額計5億米ドル限度)。
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Polypore社は環境対応車用途向けを中心としたリチウムイオン二次電池(充電放電を繰り返し行える充電式電池)や、自動車のバッテリーとして広く利用され、電力エネルギーの効率的活用を可能にする鉛蓄電池のバッテリーセパレータ*2の製造・販売事業をグローバルに展開しています。スマートフォンやタブレット端末等の電子機器用途向けにバッテリーセパレータ事業を展開してきた旭化成は、本買収を通じて、Polypore社との共同研究開発や相互技術提供等により、車載用途を含め環境・エネルギー分野における技術基盤の更なる強化を企図しています。さらに、旭化成はPolypore社の製品供給体制や販売網を自社に取り込むことにより、バッテリーセパレータ事業のグローバル展開の加速を目指しています。
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本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。
注釈
- *1 2014年7月1日付お知らせをご参照下さい。
- *2 バッテリーセパレータとは、充電式電池に使用される、正極と負極を隔離しつつ、一部の原子の伝導性を確保する素材のことです。