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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、6月30日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1 の一環として、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社みずほ銀行の各民間金融機関との間で、日本工営株式会社(以下「日本工営」)による英国法人BDP Holdings Limited 社(以下「BDP社」)の買収に必要な資金の一部に係る貸付契約を締結しました。
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本件は、JBICが各民間金融機関との間でそれぞれ締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、各民間金融機関を通じて融資を行うものです(買収総額約100百万ポンド*2 に対し、JBIC融資承諾額約87百万米ドル限度)。
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BDP社は、「BIM (Building Information Modeling)」と呼ばれるコンピューターによる三次元(3D)建築設計で高い技術力を有しており、鉄道駅舎の改修、教育施設や医療施設等の計画・設計を手掛ける建築設計会社です。日本工営は、国内外で建設コンサルタント業を展開しており、特に、社会基盤に関わる土木建築事業に対するコンサルティングサービスで多くの実績を有しています。日本工営は、本買収を通じて、BDP 社の有する民間建築プロジェクトにおける豊富な設計ノウハウと、自社のアジア地域を中心とした新興国における長期的な顧客網を組み合わせることで、今後特に大きな成長が期待されるアジア市場において、土木と建築を合わせた総合技術コンサルティングサービスを提供し、事業の海外展開をより一層加速させることを企図しています。
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本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。
注釈
- *1 海外展開支援融資ファシリティの実施期限は2016年6月30日まででしたが、2016年7月1日から2018年の6月30日までの時限措置として同ファシリティの更新が行われています。本貸付契約は更新前の同ファシリティに基づく案件です。なお、同ファシリティの更新については2016年6月21日付お知らせをご参照ください。
- *2 約146百万米ドル相当です。