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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、6月30日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1 の一環として、株式会社三菱東京UFJ銀行、株式会社静岡銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、株式会社りそな銀行、日本生命保険相互会社、株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行及び三井住友信託銀行株式会社の各民間金融機関との間で、株式会社ニコン(以下「ニコン」)による英国法人Optos Plc(以下「Optos社」)の買収に必要な資金の一部に係る貸付契約を締結しました。
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本件は、JBICが各民間金融機関との間で締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、各民間金融機関を通じて融資を行うものです(買収総額約258百万ポンド*2 に対し、JBIC融資承諾額計218百万米ドル限度)。
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Optos社は、眼底カメラ市場において、最先端の光学技術である超広角技術*3 を駆使した網膜画像診断を製品群に備える代表的な企業です。ニコンは、中期経営計画において掲げているメディカル事業への本格参入と拡大の足掛かりを獲得するとともに、同社の得意とする光学技術や画像処理技術等をOptos社の網膜画像診断機器に活かすことで、高精度で信頼性の高い網膜画像診断機器の開発を行うことが可能になります。また、Optos社との共同研究・開発による製品競争力の強化や、製造ラインの改善を通じ、同社メディカル事業の拡大をグローバルに加速させていくことを企図しています。
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本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。
注釈
- *1 海外展開支援融資ファシリティの実施期限は2016年6月30日まででしたが、2016年7月1日から2018年の6月30日までの時限措置として同ファシリティの更新が行われています。本貸付契約は更新前の同ファシリティに基づく案件です。なお、同ファシリティの更新については2016年6月21日付お知らせをご参照ください。
- *2 約437百万米ドル相当です。
- *3 超広角技術により、網膜の周辺まで瞬時に捉えて画像化することができ、眼科医による診断時間と患者への負担を軽減することが可能になります。