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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、3月31日、「海外展開支援融資ファシリティ」*1の一環として、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行の各民間金融機関との間で、武田薬品工業株式会社(以下「武田薬品」)によるアメリカ合衆国(以下「米国」)法人ARIAD Pharmaceuticals, Inc.(以下「ARIAD社」)の買収に必要な資金の一部を融資する貸付契約を締結しました。
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本件は、各民間金融機関との間でそれぞれ締結済のM&Aクレジットライン設定のための一般協定に基づき、両行を通じて融資を行うものです。(買収総額約5,400百万米ドルに対し、JBIC融資承諾額1,500百万米ドル限度)
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ARIAD社は、特定のがんにフォーカスした治療薬を取り扱うバイオテクノロジー企業であり、慢性骨髄性白血病などを対象とする治療薬や、特定の非小細胞肺がんに対する革新的な治療薬候補の開発をグローバルで進めています。武田薬品は、「オンコロジー(がん)」、「消化器系疾患」、「中枢神経系疾患」の3つの重点疾患領域と「ワクチン」に、経営資源を集中的に投入する方針を掲げています。武田薬品は本買収により、自社の重点疾患領域の一つであるオンコロジー分野における革新的新薬及び新薬候補を獲得し、グローバルなポートフォリオを一層拡大させることを企図しています。
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本融資は、日本企業による海外でのM&Aに必要な長期外貨資金を本邦金融機関と連携して機動的に供給することで、日本企業の海外における事業拡大や新たな事業展開を支援し、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
- JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aへの支援を行っていきます。
注釈
- *1 2016年6月21日付お知らせをご参照下さい。