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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:前田 匡史)は、東京で開催される日米豪印4カ国(以下「Quad」)首脳会合の機会を捉えて、本日、インド政府が全額出資する政策金融機関であるインド輸出入銀行(Export Import Bank of India)との間で、融資金額100百万米ドル(うちJBIC融資分60百万米ドル)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社八十二銀行及び株式会社京都銀行との協調融資により実施するものです。また、JBICは、民間金融機関の融資部分に対し、保証を提供します。
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世界中で新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」)の拡大が続く中、2021年3月に開催された第1回Quad首脳会合において、インドにおける安全で有効なコロナワクチンの製造拡大に向けて連携することがQuad首脳間で合意されました。また、2021年9月に開催された第2回Quad首脳会合において、日本は、JBICを通じ、ワクチン及び治療薬を含むコロナ関連のヘルスケアセクターへの投資を推進するためにインドと協力する旨が合意されました。本融資は、かかるQuadの合意を踏まえ、インド輸出入銀行を通じて、ワクチン製造企業や治療薬製造企業等を含むコロナ対応を行うインドのヘルスケアセクターに対し、資金面での支援を行うものです。
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本融資は、Quadの強い結束とインド太平洋地域への強いコミットメントを示す取り組みであるとともに、日印国交樹立70周年の節目に、インドとの連携強化にも資するものです。また、インドには、巨大な人口を抱える成長市場としての重要性やアジア・アフリカ等の第三国への輸出拠点としての魅力の大きさ等から、多くの日本企業が進出しています。これらの企業は、インドにおけるコロナの感染拡大により、現地事業の維持・継続に大きな影響を受けています。本融資は、インドのコロナ関連ヘルスケアセクターに円滑な資金供給を行うことで、こうしたインドに進出する日本企業の事業維持・継続を側面支援するものであり、日本の民間金融機関のインドビジネスの機会拡大を促進することとあわせ、日本の産業の国際競争力の維持・向上にも貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上を支援するとともに、Quadをはじめとする多国間の協調枠組に基づく具体的な取組の実現や、日本と関係各国の緊密な経済関係の一層の深化・発展にも金融面から貢献していきます。