2024年11月18日、株式会社国際協力銀行(JBIC)ニューデリー駐在員事務所駐在員の今堀 晋一良は、ニューデリーで開催された「第7回日印インド太平洋フォーラム」に登壇しました。
本イベントは、インドのシンクタンクDelhi Policy Groupと公益財団法人日本国際問題研究所の共催により開催されました。日印政府関係者と有識者が集まり、インド太平洋地域における安全保障と持続可能な成長について意見交換を行う会合であり、有識者と政府関係者が二国間パートナーシップ強化を目的として行われる「Track 1.5」外交の場として2018年以降開催されているものです。岩屋毅外務大臣、ジャイシャンカル・インド外務大臣によるビデオでの基調講演、駐インド小野啓一特命全権大使、パバン・カプール副国家安全保障顧問(戦略問題担当)をはじめとする日印両国の要人によるスピーチが行われたほか、インド太平洋地域における日印の役割、両国の協力の可能性など複数のアジェンダをテーマとしてパネルディスカッションが行われました。
今堀は、テーマ「India-Japan Bilateral Strategic and Global Partnership」のパネルディスカッションに参加しました。経済安全保障の観点からインド国内の産業育成が必要な分野として半導体分野を挙げ、技術力の高い日本の半導体素材・製造装置メーカーがインドの半導体エコシステム構築に貢献できる点や、JBICがインド政府とともに出資するインド産業回廊開発公社(NICDC)がインドの半導体事業の集積地として開発を進めるドレラ工業団地やJBICも運営に関わるインド日本商工会半導体委員会の活用を通じた日印連携の推進について述べました。
また、今堀はインド政府が積極的に取り組むグリーン水素事業の拡大および輸出機会の創出についても取り上げました。これらの取り組みは気候変動問題に対応しつつ、インドのエネルギーの自立を実現するものであり、日本にとって資源の供給源の多様化の観点からエネルギー安全保障への寄与が期待できる点や、資源ビジネスの知見・経験が豊富な日本企業との連携およびJBICの出融資によるファイナンスを通じた日印間のグリーン水素・アンモニアサプライチェーン実現への貢献について言及しました。今般のイベントは、今後の日印間での連携強化に繋がる貴重な意見交換の場となりました。
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、海外政府とも緊密に連携し、日本企業の事業機会創出およびビジネス促進を積極的に支援するとともに、関係国との経済関係の一層の深化・発展に貢献していきます。
