総裁メッセージ
政策金融機関として培ってきた知見とつながりを活かし、「カラフルな世界」の実現に貢献します

JBICは、「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。」という企業理念の下、国際経済社会の持続可能な発展に向けた地球規模課題の解決に取り組んできました。
足許の世界情勢を見てみると、ロシアによる不当なウクライナ侵攻に続いて、2023年にはイスラエルとハマスの武力紛争が勃発したほか、世界各地で異常気象が頻発するなど、国際社会は次々と危機に直面しています。地政学的緊張の高まりと多極化の進行の下で、リベラルな国際秩序やグローバリゼーションの概念が揺らぎ、既存の価値観が問われている時代でもあります。
私は、不確実性が一層高まるこの時代において、国家及び企業の推進力の鍵はSDGsや脱炭素をはじめとする持続可能性の追求にあると考えています。JBICとしても「JBIC ESGポリシー」及び「第5期中期経営計画」の下、日本企業の先端技術や強みを活かしつつ、世界のカーボンニュートラルと経済発展の統合的実現や、持続的な成長に向けたホスト国の社会課題解決に貢献すべく、積極的に取り組んでいます。グローバルな視野に立った取り組みが必要な今、日本と世界、官と民を繋ぐ公的金融機関であるJBICが果たせる役割は大きいと感じています。
こうした取り組みの先に見据えるのは、国家及び人々の多様性や濃淡を内包する「カラフルな世界」です。私たちは、各国政府・国際機関等と対話を重ねながら脱炭素化に向けたエネルギー移行を加速させ、ステークホルダーの皆様と共に、地球規模課題の解決を通じた世界全体での持続可能な発展、そして「カラフルな世界」の実現に取り組んでまいります。
株式会社国際協力銀行
代表取締役総裁 林 信光