インド日本商工会と半導体分野における日印連携強化に向けた半導体委員会会合（第5回）を開催

株式会社国際協力銀行（JBIC）ニューデリー駐在員事務所は、2025年3月3日、インド日本商工会（Japan Chamber of Commerce and Industry in India : JCCII）・日本貿易振興機構（JETRO）との共催で、第5回JCCII半導体委員会会合を開催しました。

JCCII半導体委員会は、2024年4月、日本の半導体関連企業のインド進出を促進し、日印半導体協力の具体化に資することを目的として日本政府および政府関係機関のイニシアチブにより発足しました。本委員会の事務局には、在インド日本国大使館、経済産業省、独立行政法人日本貿易振興機構（JETRO）、国際協力機構（JICA）が事務局に参加しており、JBICニューデリー駐在員事務所首席駐在員の栗原俊彦が事務局長を務めています。本委員会への参加企業数は既に130社にものぼり、半導体部品・製造装置メーカーのほか、物流・建設・電力・ガス等の半導体サプライチェーンに関わる幅広い業種の企業が参加しています。

今回の会合には、JCCII会員企業に加え、JETROが主催するインド視察ミッション（電気電子・半導体分野）の視察団が参加しました。

当日は、JETROの中條一哉理事による開会挨拶の後、インド国内の半導体向け補助金政策を手がけるインド半導体ミッション（ISM）のスリンデル・シン技術アドバイザーより、新半導体支援策の言及と、包括的な半導体エコシステム強化への意欲が述べられました。また、インド商工省傘下でジャパンプラスデスクを通じて日本企業のインド進出支援も手がけるInvest Indiaのサルベシュアシスタントバイスプレシデント、アムリャ・チャウダリージャパンプラスデスクマネージャーからは、日本企業サポートの事例を紹介いただきました。さらに、電子機器製造業の枠組みを形成する上で重要な役割を果たす、インド携帯電話・電子機器協会（ICEA）からの基調講演では、アーシシュ・サウリキ政策ディレクターから、2025年電子部品に関する新インセンティブ制度につき、説明がありました。
その後、日系企業によるパネルディスカッションでは、JBIC栗原がモデレーターを務め、Hitachi High-tech India Pvt. Ltd.のマシュー・ランジュディレクター、Nippon Express India Pvt. Ltd.の内海リージョナルアシスタントジェネラルマネージャー、東京エレクトロンのバラドワジディレクター（プロダクトマーケティング）、Tmeic Industrial Systems India Pvt. Ltd.のクリシュナ・ムラリ・シャルマジェネラル・マネージャーが登壇し、インドの半導体エコシステムや、インドにおける今後のビジネス展開、パートナーとして求めるインド企業をテーマに意見交換がなされました。加えて、インド企業によるパネルディスカッションには、JETRO調査部国際経済課の伊藤弘敏課長がモデレーターを務め、Kaynes Semiconのバサント・サイニR&D統括、CG SemiのJYキム最高調達責任者、Dixon Technologies India Limitedのアシシュ・プリヤダルシ半導体向け新事業担当-副代表、Resolute Groupのラミンダー・ソイン会長兼マネージングディレクターが登壇、今後のインドでの事業方針や直面している課題、日本企業との協業方針について、意見交換が行われました。最後は、在インド日本国大使館有吉孝史次席公使より閉会の挨拶をいただきました。

本委員会会合には、日印政府・政府機関関係者、民間企業関係者等、計100名あまりが出席し、幅広い意見交換やネットワーキングがなされました。

JBICは今後も、日本の公的金融機関として、海外政府とも緊密に連携し、日本企業の事業機会創出およびビジネス促進を積極的に支援するとともに、関係国との経済関係の一層の深化・発展に貢献していきます。