株式会社国際協力銀行(JBIC)のバンコク駐在員事務所は、2026年6月17日、在タイ日本国大使館と共同で「タイにおける省エネルギー化ポテンシャル報告セミナー」を開催しました。
目的
本セミナーは、昨今の中東情勢を踏まえたエネルギー安全保障の重要性の高まりや脱炭素化に向けた国際的な要請の強化を背景に、タイにおける省エネルギー化の可能性および課題について共有し、日タイ連携による今後の取り組みの方向性を検討することを目的に開催されたものです。
本取り組みの背景
タイ政府は、カーボンニュートラルおよびネットゼロの達成に向けた政策を進める中で、産業部門を中心とした温室効果ガス削減・エネルギー効率向上を重要課題として位置づけています。特に製造業における省エネルギー化は競争力確保の観点からも重要性が増しています。
JBICは、こうした政策動向を踏まえ、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みの下、在タイ日本国大使館や関係機関と共に、2025年4月には、AZEC-SAVE(Smart and Advanced Value-chain for Environment)プラットフォーム(以下「AZEC-SAVE PF」)を立ち上げました*1。
官民連携のもとで技術紹介、人材育成、ファイナンス支援等を一体的に提供する取り組みを進め、タイにおける省エネルギー分野を中心とした脱炭素化投資を推進しています。
セミナー当日の模様
本セミナーでは、在タイ日系企業を中心に多数の関係者が参加し、セッション後のネットワーキングを含め、活発な意見交換が行われました。
JBICは、タイにおける省エネルギー化ポテンシャルに関する調査結果を報告するとともに、省エネルギー化余地の大きい分野や今後の投資機会について紹介しました。加えて、JBICによる具体的な支援事例として、タイにおける日本製省エネルギー機器の導入を促進するため、東京センチュリー株式会社のタイ法人(TISCO Tokyo Leasing CO., Ltd.)を通じたファイナンスリースの枠組みを活用した取り組みや、現在の中東情勢の影響を踏まえ、JBICが本年5月15日に創設・開始した「POWERR Asia FASTウィンドウ」 による金融支援の取り組みを紹介しました。
また、タイ投資委員会(BOI)や代替エネルギー開発・エネルギー保全局(DEDE)等のタイ政府関係機関に加え、チャロン・ポカパン・フーズ、味の素タイランド、ゼロボードや三菱重工アジア・パシフィック等の民間企業による講演が行われました。このような講演を通じて、現地における政策動向、企業の取り組みやソリューション事例が共有されるとともに、省エネルギーおよび脱炭素分野における日タイ間の協力の可能性について議論が行われました。
JBICは、今後もAZECおよびAZEC-SAVE PFの取り組みを通じて、タイをはじめとするアジア地域におけるエネルギー効率の向上・脱炭素化の推進を支援し、日本企業の海外展開を後押ししていきます。
注釈
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