対話と情報共有を重視する文化が、高い実効性を持つガバナンス態勢を支える
2025年6月にJBIC社外取締役に就任しました。JBICの社外取締役をお引受けしたのは、コーポレートスローガンである「日本の力を、世界のために。」に強く共感したからです。日本の国益と国際社会への貢献という「社会的意義」と、日本企業の競争力や経営も支える「収益性」の双方を追求する姿勢は、JBICならではの価値であり、金融人キャリアの集大成として、このような使命を担う組織に貢献できることに、大きな意義を感じました。
私の役割は、日本や世界の金融業界で長年培ってきた知見や民間企業の役員としてコーポレート・ガバナンスの高度化に努めてきた経験を生かし、経営に関する意思決定のプロセスやリスク管理体制が適切に機能しているかどうかという観点から、独立した立場で意見を述べ、価値向上に貢献することだと認識しています。特に社外取締役として、特定の前提や執行側の論理にとらわれず、多様なステークホルダーの目線に立つ姿勢を大切にしています。
JBICの取締役会は、ガバナンスが実効性高く機能していますが、制度と運営の両面にその特徴があると感じています。非業務執行の取締役会長が取締役会議長を務めることで、執行から一定の距離を保ち自由な議論が行われています。また、社外取締役にとって監査役とのコミュニケーションも重要です。JBICでは、定例の意見交換や、監査役からの丁寧な報告や事前説明等、社外取締役への情報共有体制が充実している点も高く評価しています。さらに、経営諮問・評価委員会やリスク・アドバイザリー委員会では、JBICの経営や重要案件等について実質的な議論が行われ、多様な専門家の視点が意思決定に反映されています。制度の整備だけではなく、対話や情報共有を重視する文化がJBICのガバナンスを支え、透明性と実効性の高さにつながっていると感じています。
JBICの使命が一層大きくなる中 人材育成の環境づくりにも貢献していく
地政学リスクや経済安全保障への関心が高まる中、民間金融機関だけでは担い切れない大型案件や高度なリスクを伴う案件に取り組み、日本企業の国際競争力の向上やエネルギー安全保障を支える存在として、JBICの使命は一層大きくなっています。だからこそ大切なのは、「高度な専門性」「国際的な交渉力」「的確な判断力」を備えた人材です。こうした人材は一朝一夕に育つものではなく、長期的な育成と、それに見合った評価・処遇も重要です。社外取締役として、その環境づくりを後押ししていきたいと考えています。
JBICには、世界と向き合いながら日本と国際社会の発展に貢献できる、他にはない使命があります。この志に共感し、高い専門性を磨きながら挑戦を続ける人材が集まることで、JBICは社会から一層信頼される政策金融機関として、その真価をさらに発揮していけると確信しています。
株式会社国際協力銀行
社外取締役 佐々木 摩美





