株式会社国際協力銀行
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:前田 匡史)は、2018年7月1日に「質高インフラ環境成長ファシリティ (QI-ESG*1)」を創設し、同日より開始します。
本ファシリティは、2018年5月にフィリピン共和国/マニラで開催されたアジア開発銀行年次総会において、麻生副総理兼財務大臣より創設が発表されたもので、ESG投資という世界的潮流を踏まえ、地球環境保全目的に資するインフラ整備を幅広く支援することを目的としております。
本ファシリティ実施に関する概要につきましては以下のとおりです。
実施概要
- 対象案件:温室効果ガス等の排出削減又はその他地球環境保全目的に資する案件
(再生可能エネルギー、省エネルギー、グリーンモビリティ(モーダルシフト(輸送手段の効率化)、電気自動車等)、大気汚染防止、水供給・水質汚染防止、廃棄物処理等) - 通貨:円貨建、米ドル建、ユーロ建(それ以外の通貨は個別に決定)
- 融資割合:協調融資総額の6割以下
- 出融資保証契約調印期限:2021年6月末日
- その他条件:個別に決定(対象案件の投資金融、事業開発等金融において、本ファシリティの下での条件を適 用)
本ファシリティ創設・開始に当たっての主要施策
- 支援対象の拡大
これまでJBICが地球環境保全業務(GREEN)*2として支援してきた、再生可能エネルギー、省エネルギー、自動車に代わる公共交通機関等のグリーンモビリティといった分野に加え、大気汚染防止、水供給・水質汚染防止、廃棄物処理等、地球環境保全目的に資するインフラ整備を幅広く支援していきます。 - 支援手法の多様化
これまでのGREENは、事業開発等金融及び出資のみに限られていました。今般、本ファシリティの下では、様々な金融メニューを通じて支援するため、新たに地球環境保全目的に資する案件に対して投資金融を適用することも可能としました。これにより、我が国企業の行う事業に対する投資金融の供与にあたり、従来の「我が国産業の国際競争力の維持・向上に繋がるか」という視点に加えて、今後は「地球環境保全目的に資するものであるか」という視点に着目した供与も可能となります。
また、本ファシリティの推進にあたっては、国際開発金融機関含め他の金融機関とも連携して参ります。 - 手続きの合理化・効率化
これまでGREEN対象案件は全件、温室効果ガスに関する「測定・報告・検証(MRV)」の実施を要件としてきました。しかしながら、本ファシリティの下では対象案件の実施を一層推進するため、温室効果ガス等の排出削減量の定量的確認は、出融資保証決定時における計画排出削減量の検証のみへと簡素化します。さらに定性的に地球環境保全目的に資することが明らかな場合、定量的確認を省略可能とし、手続きの合理化・効率化を通じて顧客負担の軽減を図ります。 - お問い合わせ先
本ファシリティを活用した個別融資のご相談については、以下の分野別の担当営業部にて承っております。
資源ファイナンス部門 | ○石油・天然ガス部(電話番号: 03-5218-3513)
|
---|---|
インフラ・環境ファイナンス部門 | ○電力・新エネルギー第1部(電話番号: 03-5218-3813)
|
産業ファイナンス部門 | ○産業投資・貿易部(電話番号: 03-5218-3574)
|
エクイティファイナンス部門 | ○エクイティ・インベストメント部(電話番号: 03-5218-3456)
|
注釈
- *1本ファシリティ英文名称(JBIC Global Facility to Promote Quality Infrastructure Investment for Environmental Preservation and Sustainable Growth)の略称です。
- *22018年7月2日付お知らせをご参照下さい。