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2005年2月21日
- 国際協力銀行(総裁:篠沢恭助)は、2月19日、トルクメニスタン国立対外経済関係銀行(The State Bank for Foreign Economic Affairs of Turkmenistan 略称:TVEB)*1と業務協力協定を締結した。
- 本協定は、当行と、トルクメニスタン政府の対外政策金融機関であるTVEBとの間で、双方の業務戦略や同国における新規プロジェクトなどについて情報交換を行うことを定めてあり、こうした情報交換による当行からTVEBへの円滑な資金協力を通じて、本邦企業の同国向け輸出を支援する。
- 同国の天然ガスの確認埋蔵量は欧州・中央アジアで最大の推定2兆9千億㎥(102.4Tcf)である。同国経済は、天然ガス等の資源輸出*2を通じて、堅調に推移すると期待されており、実質GDP成長率は2004年7.5%、2005年7.0%と予測されている。このため、同国の資源開発関連の事業機会に対する本邦企業の関心が高い。さらに、同国では主要農産品である綿花を加工して欧州に輸出する繊維産業が活発であることから、本邦企業による最先端の関連機器の輸出も見込まれている。
- 同国は近年、IMF等国際機関との関係構築に努めている他*3、本年1月には、在トルクメニスタン日本国大使館が首都アシガバットに新設されるなど、日本との関係強化も進めている。わが国唯一の対外政策金融機関である当行は、同国の事業環境の改善や経済成長の潜在性に着目し、本協定を契機として同国との政策対話を強化し、両国間における経済交流を促進する方針である。
- なお、本協定は、中央アジア・コーカサス諸国との業務協力協定としては4件目となる*4。日本と中央アジア諸国との間では、2004年8月に、中央アジアの地域内協力を支援し、中央アジアと日本の関係を強化することを目的とした「中央アジア+日本」対話の枠組みが立ち上げられるなど協力関係の深化が図られており、本協定を含めた当行と中央アジア諸国機関との業務協力協定は、こうした枠組みを補完し、日本と中央アジア地域との経済連携を促進することが期待される。
- *1当行の国際金融等業務におけるTVEB向け融資実績は、繊維産業(綿花加工工場プロジェクト)・天然ガス事業関連で計3件(465億円)となっている。
- *2同国は、天然ガスの輸出に関し、ロシア・ウクライナ等の企業と長期供給契約を締結するなど、安定的な輸出先の確保に努めている。
- *3同国は1999年以降、IMFの経済調査ミッション(IMF第4条に基づくもの)の受入れを拒否してきたが、2004年初旬に同ミッションを受入れて以来、IMFとの関係は正常化している。
- *4中央アジア・コーカサス諸国との業務協力協定としては、カザフスタン開発銀行(2003年11月)、アゼルバイジャン国際銀行(2005年1月)、カズムナイガス(2005年2月)に続く4件目となる。