- 地域: ヨーロッパ
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- 輸出金融
2007年6月8日
- 国際協力銀行(総裁:篠沢 恭助)は、6日、ロシア第3位の商業銀行であるガスプロムバンク(The Joint-Stock Bank of the Gas Industry "Gazprombank"、通称:ガスプロムバンク)との間で、総額1億米ドルを限度とする輸出クレジットライン*1設定の契約に調印しました。
- 本クレジットラインは主に、(1)日本からのプラント・機器の輸出を通じて実現されるガス・石油等のエネルギー案件、(2)日本の通信技術の活用を通じて整備される通信インフラ案件、(3)日本の省エネ技術等の利用に基づく製造業案件のうち、日本企業が輸出者となるものを対象とし、ガスプロムバンクを通じて、ロシア企業が日本から設備等を輸入するための資金を提供するものです。
- 近年、ロシアは、国内産業の復調や石油価格の高騰等を背景に堅調な経済成長を遂げており*2、日本企業によるロシア向けビジネスに関心が高まっています*3。ガスプロムバンクは、ガスプロム・グループ*4とのビジネスにとどまらず、ガス・石油等のエネルギー、通信、製造業、電力等、日本企業が高い技術や豊富な知見を有するセクターにおいて積極的な業務展開を行っています。このため、これらセクターに属するロシア企業との取引拡大を図る日本企業から当行に対し、本クレジットライン設定の要望が多数寄せられていました。
- 当行は今後とも、ロシア向けビジネスにおける日本企業のニーズを把握し、ロシア企業や銀行の信用リスクを直接取る形での融資・ツーステップローン・保証等の取組みにより、日本企業の同国におけるビジネス機会の獲得を金融面から積極的に支援していく方針です。
- *1輸出金融の一形態。日本からの設備等の輸出を促進するため、あらかじめ一定金額の融資枠を設けておくもの。
- *2ロシアのGDP成長率は2005年が6.4%、2006年が6.7%(予測)となっています。
- *3当行が昨年度実施した「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」においても、ロシアは中長期的に有望な事業展開先として第6位となっており、日本企業は新たな進出先として注目しています。
- *4世界最大の天然ガス会社であるガスプロムを中心とする企業グループ。