- 地域: 中東
- 資源
- 輸入金融
2007年12月18日
- 国際協力銀行(総裁:田波耕治)は、17日、福田内閣総理大臣及びアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国皇太子兼連邦軍副最高司令官シェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン殿下のご臨席の下、UAEアブダビ首長国アブダビ国営石油会社(Abu Dhabi National Oil Company、略称:ADNOC)との間で、総額30億米ドルを限度とする融資契約に調印しました。本融資には当行及び主幹事である(株)三菱東京UFJ銀行の他、ビー・エヌ・ピー・パリバ銀行東京支店、(株)三井住友銀行、シティバンク銀行(株)、(株)みずほコーポレート銀行が協調融資銀行として参加します。
- 本融資は、ADNOCからの安定的な原油の確保を目的として、ADNOCに対し資金の貸付を行うものです。コスモ石油(株)をはじめとする日本の石油元売企業はADNOCとの間で契約期間5年以上、合計引取量日量12万バレルの原油引取契約を締結し、本件融資期間を通じた原油の長期引取を確保することとなっています。
- ADNOC はアブダビ首長国政府が100%出資する国営石油会社であり、UAEの石油・ガス生産の大宗を占めるアブダビ首長国において石油・ガス事業を実施しています。アブダビ首長国で産出される原油は良質で汎用性の高い軽質油が多く、日本はADNOCから過去30年以上に亘って原油等を安定的に輸入しています。また、アブダビ首長国は利権契約に基づく外資参入を認めており、日本の自主開発原油の3分の1がアブダビ首長国から輸入される等、日本のエネルギー政策上極めて重要な地域です。本融資を通じて原油の長期引取を確保することは、日本のエネルギー資源確保及び安定供給に貢献するものです。
- 当行は、今年4月、安倍前首相のUAE訪問時に、ADNOCとの間で締結した包括的・戦略的パートナーシップに関する覚書に基づき、本融資を含めADNOCと密接に協議を行ってきました。今後も、ADNOCとの関係強化を通じて、UAEとの重層的な経済関係の一層の深化・発展に寄与するとともに、日本の公的機関として、案件組成やリスクテイク機能等を通じて、日本にとって重要な資源の確保に貢献するプロジェクトを積極的に支援する方針です。