- 地域: アジア
- 一般製造業・サービス業
- 保証
2008年8月25日
- 国際協力銀行(総裁:田波耕治)は、本日、イオンクレジットサービス(株)が出資するタイ王国法人AEON Thana Sinsap (Thailand) Public Company Limited(略称:ATS、本社:バンコク)が発行したバーツ建社債に対し保証を提供しました。
- 本件は、ATSが社債発行により行う資金調達を支援するものであり、10億バーツ(約34億円)の社債について(株)みずほコーポレート銀行が保証し、当行が再保証を行うものです。当行による再保証の対象となる社債の発行により得られた資金は、ATSが行う日系自動二輪車の販売金融事業に充てられます。なお、本件は、当行としてタイで2件目となる、日系現地企業の社債発行に対する保証案件です。(スキームについては別添ご参照)
- 近年、堅調に事業を拡大しているATSは、資金調達手段の多様化に向けて積極的に取り組んでいます。一方、アジア各国では、債券市場が発展途上の段階にあるため、日系企業による円滑な債券発行が困難であることが多く、資金調達手段が限られています。比較的債券市場が発達しているタイにおいても、信用力の高い日系企業であっても現地債券市場における知名度が必ずしも高くないことを理由に、円滑な債券発行が困難となるケースがあり、こうした場合は、当行のような公的金融機関等による信用補完等の支援が有効となります。本件は、当行の保証機能を活用して現地債券市場における日系企業の債券発行を支援することを通じ、日系企業の資金調達手段多様化及び現地債券市場育成に寄与するものです。
- 当行は、2002年12月に日本政府が提唱し、現在ASEAN+3(日・中・韓)の枠組みの中で進められているアジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)*1について、従来より積極的に取り組んでいます*2。本件は、同イニシアティブに沿った取組みとして、2004年6月の日系企業発行社債への保証、及び2005年9月の当行によるバーツ建債券発行・融資に続き、タイの債券市場育成を通じた日系企業の海外事業展開のための環境整備に貢献するものです。
- *1 アジア債券市場育成イニシアティブ(ABMI)は、アジア通貨危機の再発防止策として、高い貯蓄率を有するアジア域内の資金を域内の投資に振り向けるために、アジア各国の債券市場の育成・活性化を図るための方策について、ASEAN+3(日・中・韓)の政府当局間で協議が進められているもの。
- *2 当行によるABMI関連の実績は以下のとおり。
2004年06月:タイの日系企業が発行したバーツ建て債券への保証供与
2004年12月:韓国における債券担保証券への保証供与
2005年09月:タイ市場におけるバーツ建て債券の発行及びこれを原資とした邦銀向けバーツ建てツー・ステップ・ローンの供与
2006年01月:マレーシアの日系企業が発行したリンギット建て債券への保証供与
2006年03月:インドネシアの日系企業が発行したルピア建て債券への保証供与
2007年03月:インドネシアの日系企業が発行したルピア建て債券への保証供与
2007年10月:マレーシアの日系企業が発行したリンギット建て債券への保証供与