- 地域: 中東
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2010年11月4日
- 国際協力銀行(JBIC、経営責任者:渡辺 博史)*1は、11月2日、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国アブダビ国営石油会社(Abu Dhabi National Oil Company(略称:ADNOC))との間で業務協力協定(MOU)を締結するとともに、総額30億米ドルを限度とする融資契約に調印しました。MOU及び融資契約の調印は、中山経済産業大臣政務官の立会いの下、JBIC渡辺経営責任者及びADNOCユーセフ・オメールCEOとの間でUAE・アブダビにて執り行われました。
- 詳細は以下のとおりです。
(1)ADNOCとの業務協力協定締結
概要: 2007年4月に包括的・戦略的パートナーシップを構築することを目的にADNOC との間で締結した業務協力協定を拡充して新たに締結するもの。
目的: アブダビで操業する日本の石油開発企業の既存権益の延長や新規権益の取得等がJBIC融資の重要な目的であることを相互に確認し、ADNOC との間で包括的・戦略的パートナーシップの更なる強化を図るもの。
(2)ADNOCに対する貸付契約調印
概要:
・ 総額30億米ドル限度
・ 本融資は、JBIC、三菱東京UFJ銀行(幹事銀行)、みずほコーポレート銀行、三井住友銀行、ビー・エヌー・ピー・パリバ銀行東京支店、シティバンク銀行による協調融資。
目的: ADNOCからの安定的な原油の確保を目的として、ADNOCに対し貸付を行うもの。
- ADNOCはアブダビ首長国政府が100%出資する国営石油会社であり、UAEの石油・ガス生産の太宗を占めるアブダビ首長国において石油・ガス事業を実施しています。UAEは日本にとって過去30年間に亘る安定的な原油輸入先国となっていることに加え、アブダビ首長国が利権契約に基づく外資の参入を認めていることなど、アブダビ首長国を擁するUAEは、日本の資源戦略上極めて重要な国です。本協定の締結及び本融資の供与を通じてADNOCとの関係を更に強化することは、日本企業の既存権益の延長や新規権益の取得等に向けた動きを支援するものとして、日本のエネルギー安定供給確保に貢献するものです。
- 本年6月に改訂された「エネルギー基本計画」においても、「資源国との二国間関係の強化」が石油の安定供給確保に向けた具体的取組として認識されており、本協定の締結及び本融資の供与は、日本と戦略的に重要な資源国との二国間関係の強化に資するものであり、政府のエネルギー政策とも合致するものです。
注釈