- 地域: 中南米
- インフラ
- 事業開発等金融
- 保証
2010年11月15日
- 国際協力銀行(JBIC、経営責任者:渡辺 博史 )*1は、本日、サンパウロ州政府との間で総額146億円を限度とする事業開発等金融の貸付契約に調印しました。本融資は、株式会社三井住友銀行との協調融資であり、同行の融資部分に対しては、JBICが保証を供与します。
- 本融資は、サンパウロ州政府が実施する地下鉄4号線プロジェクト(フェーズ2、以下「本プロジェクト」)に必要な資金として利用されます。本プロジェクトの地下鉄運営事業には日本企業が参画しており、本プロジェクトの実現及びこれに伴う旅客利用増は同事業の安定的な運営に寄与することから、日本企業による鉄道事業分野における国際競争力の維持・向上が期待されます。
- ブラジル経済の中心であるサンパウロ大都市圏は、慢性的な交通渋滞や大気汚染などの都市問題を抱えており、本プロジェクトは、ブラジル最大都市圏の交通インフラ整備事業として、ブラジル連邦政府によって重要案件の一つに位置付けられています。また、世界銀行も本プロジェクトに対し同時期に融資契約を調印しており、JBICは世界銀行と協調して、本プロジェクトの円滑な実施を支援します。
- ブラジルは2014年のワールドカップ開催、2016年のリオデジャネイロでのオリンピック開催等に伴うインフラ投資が多数計画されており、これらを梃子にブラジル経済は一層の発展を遂げようとしています。豊富な天然資源、近隣諸国を含む大規模な市場、欧米市場への地理的近接性など各種の魅力を抱えるブラジルは、世界有数の資源供給国、生産・消費市場、輸出拠点として世界の注目を集めており、日本企業にとっての戦略的重要性も高まりつつあります。JBICは、今後も両国間の緊密な経済関係の一層の深化・発展に貢献するとともに、日本企業の国際競争力の維持・向上を金融面から支援する方針です。