- 地域: ヨーロッパ
- 資源
- 投資金融
2013年11月19日
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:奥田 碩)は、本日、三井物産株式会社(以下「三井物産」)が60%、三井石油開発株式会社(以下「三井石油開発」)が40%間接出資するイタリア共和国法人Mitsui E&P Italia A S.r.l.(以下「MEPIT」)との間で、融資金額830百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱東京UFJ銀行及び株式会社みずほ銀行との協調融資(協調融資総額1,230百万米ドル)によるもので、JBICの「海外展開支援融資ファシリティ」*1の下での資源・エネルギーの確保・開発の促進に係る案件です。
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本件は、フランス共和国法人Total S.A.(以下「トタール」)がその子会社を通じて保有するテンパロッサ油田の権益の一部を、MEPITが取得し、その開発に必要な資金を融資するものです。テンパロッサ油田は、イタリア共和国南部バシリカータ州ポテンザ市近郊の丘陵地帯に位置する西ヨーロッパ陸上では最大級の既発見未開発油田であり、三井物産及び三井石油開発は、MEPITを通じて、本プロジェクトのオペレーターを務めるトタール及び英国法人Royal Dutch Shell plc(以下「シェル」)とともに同油田を開発する予定です。テンパロッサ油田において開発対象となる油層の厚さは、世界最大級の約2,000メートルにおよび、可採埋蔵量は原油換算で4億4,000万バレルと評価されています。同油田は50年以上の長期に亘る生産が可能です。
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三井物産及び三井石油開発は、本事業を通じてトタール及びシェルといった海外石油メジャーと協働することで、油田開発のノウハウを取得すると共に、他の油田開発プロジェクトへの共同展開も期待されます。本融資を通じ、三井物産及び三井石油開発の油田権益取得及び開発を支援することは、日本企業による権益取得を通じた自主開発比率の向上に繋がるものであり、日本のエネルギー安全保障に貢献するものと期待されます。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件組成やリスクテイク機能等を通じて、重要資源の開発・取得の促進を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 2013年4月1日付お知らせをご参照下さい。