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トルコ共和国におけるイキテリ病院PPP事業に対するプロジェクトファイナンス及びポリティカル・リスク保証
日本企業初となるトルコ共和国における病院PPP事業への参画を支援

  • 地域: 中東
  • インフラ
  • 投資金融
  • プロジェクトファイナンス
 
2017年7月21日
  1. 株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:近藤 章)は、20日、双日株式会社及びトルコ共和国(以下「トルコ」)法人Ronesans Holding A.S.が出資するトルコ法人Istanbul PPP Saglik Yatirim A.S.(以下「IPSY」)との間で、同国イスタンブール市のイキテリ病院PPP(Public Private Partnership)事業を対象として、融資金額約813億円(JBIC分)を限度とするプロジェクトファイナンス*1による貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三井住友銀行、日本生命保険相互会社、株式会社三菱東京UFJ銀行、スタンダード・チャータード銀行東京支店、第一生命保険株式会社及び株式会社伊予銀行との協調融資であり、協調融資総額は1,630億円です。民間金融機関の融資の一部に対しては、JBICがポリティカル・リスクに関する保証を提供すると共に、その他の部分に対しては、株式会社日本貿易保険(NEXI)による保険が付保されます。
     
  2. 本プロジェクトは、IPSYがトルコ・イスタンブール市イキテリ地区において、トルコ最大規模の総合病院(病床数:2,682床)となるイキテリ病院を建設し、同病院でトルコ保健省が医療サービスを提供するのに対してIPSYが同病院施設の運営・管理事業をPPP形式で実施するものです。本融資・保証は、日本企業が出資者として事業参画し、25年間に亘り運営・管理に携わると共に日本の病院運営・管理ノウハウの導入も目指すトルコの大型病院PPP事業を支援するものであり、このような病院PPP事業向け支援は日本企業及びJBICにとって初の事例となります。
     
  3. トルコでは近年の人口増加や経済成長に伴う医療需要の高まりを受けて、同国政府の主導の下、PPP方式を活用した病院整備事業が進められています。かかる中、トルコ政府は本プロジェクトを同国最大都市であるイスタンブール市において大規模な総合病院を設立する重要なプロジェクトと位置付けており、本融資・保証は、日本企業の海外インフラ事業への参画を金融面から支援することに加え、こうした同国政府による病院整備事業の進展にも貢献するものです。
     
  4. また、日本政府が平成26年7月に発表した「健康・医療戦略」(平成29年2月一部変更)において、日本の医療サービス等の国際展開の促進が謳われており、更に、本年6月に発表された「未来投資戦略2017」において、日本企業等が運営する現地医療機関の設立支援等により、日本としてのグローバル市場の獲得と国際貢献を目指すことが謳われています。本融資・保証はこうした日本政府の政策に合致するものです。
     
  5. JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能を通じ、日本企業による海外事業展開に貢献し、日本の産業の国際競争力の維持・向上を金融面から支援していきます。
     
注釈
  1. *1 プロジェクトファイナンスとは、プロジェクトに対する融資の返済原資を、そのプロジェクトの生み出すキャッシュフローに限定する融資スキームのことです。
     

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