- 地域: 中南米
- 資源
- 輸入金融
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:前田 匡史)は、30日、ブラジル連邦共和国法人Vale S.A.(以下「VALE」)との間で、融資金額480百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、民間金融機関との協調融資により実施するもので、協調融資総額は960百万米ドルです。
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本件は、日本企業がVALEから高品位の鉄鉱石を安定的に輸入するために必要な資金を融資するものです。鉄は自動車、建材等の幅広い用途で使用され、日本の産業にとって根幹をなす金属資源ですが、日本は鉄鉱石の全量を海外からの輸入に依存しています。近年、中国をはじめとする新興国の台頭に伴い鉄鉱石の世界的な需要が増大しつつある中、良質の鉄鉱石を長期安定的に確保することが課題となっています。このような中、本件は、鉱物資源の安定供給に貢献するとともに、資源戦略上重要なVALEとの関係強化に貢献するものです。
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VALEは、鉄鉱石、ニッケル、コバルト等の鉱物資源の世界有数のサプライヤーとして長年に亘り日本企業と良好な関係を構築しており、今後も、鉱山開発等の分野において、日本企業と協業する機会が拡大・多様化していくことが期待されています。また、JBICはVALEとのこれまでの緊密な協力・連携関係を一層強化し、日本企業による鉱物資源の確保及び日本企業による投資・輸出機会の創出にも貢献することを企図しています。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本にとって重要な鉱物資源の確保を金融面から支援していきます。