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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:前田 匡史)は、本日、京都フュージョニアリング株式会社(本社:京都府、代表取締役社長:長尾 昂、以下「KF社」)の英国法人KYOTO FUSIONEERING UK LTD.(以下「KFUK」)との間で、融資金額455千英ポンド(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱UFJ銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は650千英ポンド相当です。
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本件は、在英国の顧客との連絡窓口や現地での市場調査等を通じたコンサルティング業務等を行うKFUKの設立に伴う費用等に充てられます。
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KF社は、2019年10月に京都大学発のスタートアップとして設立された、核融合炉関連装置の研究開発・設計・製造等を行う企業です。KF社は、英国の政府機関であるUK Atomic Energy Authority(英国原子力公社)から、核融合発電所のプロトタイプを設計・建設することを目標とした実験の一環で、プラズマ加熱に用いるジャイロトロンシステム2台を受注している中、核融合開発を国家戦略に位置づける英国でのプレゼンス向上を目的に、現地ステークホルダーとの関係強化及び市場調査等のコンサルティング業務等を行う拠点として、2021年10月にKFUKを設立しました。本融資は、KFUKが必要とする長期資金を支援するものです。
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核融合は発電時にCO2を排出しない安全なクリーンエネルギーとして、その実現に向けた研究開発が世界規模で進められています。日本政府も2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(2020年12月)や「新しい資本主義実現会議(第2回)」(2021年11月開催)等において核融合関連の研究開発を推進することを掲げています。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした現地通貨建て資金ニーズへの対応等を通じ、中堅・中小企業を含む日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。