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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、24日、JX金属株式会社(以下「JX金属」)の子会社であるカナダ法人JX Metals Canada Inc.(以下「JXMC」)との間でカナダドル建ての貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社みずほ銀行及び株式会社三井住友銀行との協調融資により実施するものです。
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本融資は、JX金属がJXMCを通じて、カナダ最大の電気・電子廃棄物*1回収会社であるカナダ法人eCycle Solutions Inc.の株式取得に必要な資金の一部を融資するものです。本件を通じて、JX金属は、電気・電子廃棄物にかかる権益を取得し、その回収された廃棄物をリサイクル資源として製錬の原料に使用します。
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銅は、脱炭素化社会を実現する上で重要な鉱物資源であり、更なる需要拡大が見込まれています。銅鉱山等から産出される天然資源由来の原料だけでは、その需要を満たせないことから、電気・電子廃棄物等のリサイクル資源の活用が必要不可欠とされています。日本政府が策定した「第6次エネルギー基本計画」(2021年10月閣議決定)では、リサイクル資源の最大限の活用を促している他、「エネルギー白書2022(令和3年エネルギーに関する年次報告)」においても、リサイクルによる資源循環を促進すること及び都市鉱山から得られる資源をより効率的に活用するための技術開発の支援を実施することが謳われています。世界的にリサイクル原料の獲得競争が激化する中、本件は、日本企業によるリサイクル資源の確保及びその活用を金融面から支援するものであり、日本の長期的な資源の安定確保に貢献するとともに、JX金属のサプライチェーンの強靱化や持続可能な社会の実現にも資するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした現地通貨建て資金ニーズへの対応を含め、様々な金融手法を活用した案件形成等を通じて、日本企業の重要資源の取得の促進を積極的にサポートし、日本の鉱物資源の安定供給確保を金融面から支援していきます。