- 地域: 中南米
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、30日、伊藤忠商事株式会社(以下「伊藤忠」)等の出資先であるブラジル連邦共和国(以下「ブラジル」)法人CSN Mineração S.A.(以下「CM」)との間で、融資金額980百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、BNPパリバ銀行東京支店(幹事行)、シティバンク、エヌ・エイ東京支店(幹事行)、JPモルガン・チェース銀行東京支店、クレディ・アグリコル銀行東京支店、三井住友信託銀行株式会社、株式会社三井住友銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は1,400百万米ドルです。民間金融機関の融資部分には株式会社日本貿易保険(NEXI)による保険が付されます。
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本件は、伊藤忠、JFEスチール株式会社及び株式会社神戸製鋼所等が株主として参画するCMが実施するペレットフィードの生産プラント新設に必要な資金を融資するものです。新設プラントにおいて15百万トン/年のペレットフィード*1の生産が見込まれており、伊藤忠は生産されるペレットフィードの長期引取権を確保します。
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ペレットフィードは低炭素鉄鋼原料として、高炉法による製鉄法と比べて約40%のCO2削減が可能な直接還元鉄・電気炉法に必要不可欠であり、脱炭素を目指す製鉄事業者向けの安定確保が求められています。本件は、伊藤忠によるペレットフィードの長期安定的な確保を金融面から支援することを通じて、日本の鉄鋼産業にとって重要な鉱物資源の安定供給に貢献するとともに、サプライチェーンの強靱化や持続可能な社会の実現にも資するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本への鉱物資源の安定供給確保を金融面から支援していきます。