- 地域: ヨーロッパ
- その他
- 出資
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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、30日、ルクセンブルク大公国籍のff Red & White(以下「本ファンド」)に関する出資契約を締結しました。ファンドの目標金額として設定されている60百万ユーロのうち、JBICは16百万ユーロの出資コミットを行いました。
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本ファンドは、主に中東欧地域*1において自動化・遠隔化・省力化技術等に貢献するスタートアップを投資対象とするベンチャーキャピタルです。JBICと株式会社経営共創基盤との合弁会社である株式会社JBIC IG Partnersが、米国及びポーランドにおいてファンド組成実績のあるff Venture Capitalと共同で設立・運営を行います。本ファンドは、第1クロージングにおいてJBICの他以下の日本企業が出資します。
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中東欧地域は、数学や情報工学に強い工科大学等出身の優秀なソフトウェアエンジニアが多数存在するため、複数の欧米の大手テック企業が研究開発拠点を開設し、先端技術の開発を進めてきました。直近では、これら大手テック企業で経験を積んだエンジニアたちが自ら起業する流れが生まれています。また、同地域は世界有数の製造業大国であるドイツを擁していることもあり、産業オートメーション化に関する技術も発展しています。こうした背景から、産業や企業活動における自動化・遠隔化・省力化といったデジタルトランスフォーメーション(DX)分野に貢献する有力なスタートアップが勃興し始めています。
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本ファンドは、こういった中東欧地域におけるスタートアップ企業と、戦略投資家である日本企業との事業提携や資本提携等を促進することで、日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を戦略面から支援するものです。本出資はこうした本ファンドの取り組みを通じて日本企業の国際競争力の維持及び向上に貢献することが期待されます。
- JBICは今後も、日本の公的金融機関として、出資機能を含む様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上を金融面から支援していきます。