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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、26日、デンカ株式会社(以下「デンカ」)とタイ王国(以下「タイ」)法人SCG Chemicals Public Company Limitedが設立した合弁企業Denka SCGC Advanced Materials Co., Ltd(以下「DSAM」)との間で、融資金額120百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社みずほ銀行との協調融資により実施するもので、協調融資総額は200百万米ドルです。
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本件は、DSAMが実施するリチウムイオン電池等に用いられるアセチレンブラック*1の製造・販売事業に必要な資金を融資するものです。
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デンカは、経営計画「Mission 2030」の注力分野である「ICT & Energy」領域において、今後も需要の伸長が見込まれるリチウムイオン電池等に用いられるアセチレンブラックを戦略製品の1つに位置付けています。こうした中、デンカはタイに製造拠点を設立することで、今後の世界的な需要の取り込みを目指しています。本融資は、デンカのこうした海外事業展開への支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。また、デンカのリチウムイオン電池用アセチレンブラックは、我が国企業にも供給されており、本融資はこうした日本企業のサプライチェーン強靱化にも資するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
アセチレンブラックはカーボンブラックの一種で、優れた導電性を有する炭素素材であり、リチウムイオン電池の正極材添加剤として使用されます。