- 地域: 中南米
- インフラ
- 環境
- 輸出金融
-
株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、27日、メキシコ合衆国(以下「メキシコ」)法人メキシコ連邦電力委員会(Comisión Federal de Electricidad、以下「CFE」)傘下のメキシコ合衆国法信託*1の受託者であるメキシコ外国貿易銀行(Banco Nacional de Comercio Exterior, S.N.C., Institución de Banca de Desarrollo(略称:BANCOMEXT))との間で、融資金額約93百万米ドル(JBIC分)を限度とするバイヤーズ・クレジット(輸出金融)の貸付契約を締結しました。本件は、シティバンク、エヌ・エイ東京支店との協調融資により実施するもので、協調融資総額は約155百万米ドルです。民間金融機関の融資部分には株式会社日本貿易保険(NEXI)による保険が付されます。
-
本件は、CFEがメキシコのサン・ルイス・ポトシにおいて発電容量約467MWの天然ガス焚き複合火力発電所を建設するにあたり、三菱重工業株式会社(以下「MHI」)の100%子会社であるMitsubishi Power Americas, Inc.及び Mitsubishi Power de Mexico, S.A. de C.V. を通じてMHI製ガスタービン等の発電設備一式を購入するために必要な資金を融資するものです。
-
メキシコ政府は、パリ協定に基づく気候変動対策計画である「Nationally Determined Contributions(NDC)」において2030年までの温室効果ガス(GHG)排出量35%削減(BaU*2比)を目標に掲げており、その具体的取組方針として、環境負荷の高い火力発電から高効率ガス火力発電への置き換え等を掲げています。本融資は、日本企業によるガス焚き複合火力発電設備一式の輸出を支援することにより、メキシコのエネルギートランジションに寄与するとともに、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するものです。
-
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じ、日本企業によるインフラ関連設備等の輸出や海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
Fideicomiso de Proyectos de Generación Convencional No.10673 (略称:FPGC)
- *2
Business as Usualの略:何も対策をせず現状を維持した場合を指します。