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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、14日、三菱ケミカルグループ株式会社(以下「MCG」)が出資するドイツ連邦共和国(以下「ドイツ」)法人Mitsubishi Chemical Europe GmbH(以下「MCE」)との間で、融資金額198百万ユーロ(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、三井住友信託銀行株式会社との協調融資により実施するものであり、協調融資総額は330百万ユーロです。
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本件は、MCGのイタリア共和国法人C.P.C. SRL(以下「CPC」)が実施する炭素繊維強化プラスチック(以下「CFRP*1」)を用いたバッテリーEV等向け自動車部品の製造・販売事業に必要な資金をMCEを通じて融資するものです。
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CFRPは炭素繊維を樹脂で固めた複合材料で、軽量・高剛性・高強度といった特徴を有します。昨今、カーボンニュートラル達成のために、世界の自動車市場においてバッテリーEVの需要が高まる中、CFRPは車体の軽量化による燃費向上を実現する自動車部品素材として採用が拡大しています。MCGはCFRPを用いた自動車部品の需要拡大に対応するべく、CPCの生産能力の増強を計画しています。本融資は、こうしたMCGの海外事業展開への支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、日本の産業のサプライチェーン強靱化に向けた取り組み及び日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1 Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略称。