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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、6日、ナカシマプロペラ株式会社(本社:岡山県、代表取締役社長:中島 崇喜、以下「ナカシマプロペラ」)のドイツ連邦共和国(以下「ドイツ」)法人Nakashima Europe (Germany) GmbH(以下「NEG」)との間で、融資金額10百万ユーロ(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、民間金融機関*1との協調融資により実施するものであり、協調融資総額は約20百万ユーロです。
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本件は、ナカシマプロペラの完全子会社であるNEGが出資するドイツ法人Nakashima Becker GmbH(以下「NBG」)の発行済み株式を追加取得するために必要な資金を融資するものです。
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ナカシマプロペラは、1926年に創業された中小企業者であり、舶用推進機器の総合メーカーとして、大形プロペラを主体に、電気推進装置*2、サイドスラスタなど補助推進器製造やメンテナンス事業を展開しています。同社は、NBG傘下のドイツ法人Becker Marine Systems GmbH(以下「BMS」)のもつ省エネに対応した高性能な舶用装置等の製造能力獲得を目的として2021年にNBGに出資しました。今般の株式追加取得により、ナカシマプロペラは、同社の船舶プロペラ等設計・組立能力を強化することで船舶の推進性能向上を目指しています。
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本融資は、こうした中堅・中小企業の海外事業展開を支援するものであり、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するものです。また、船舶業界における本邦企業によるサプライチェーンの強靱化にも資するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、民間金融機関と連携しつつ、日本企業による海外M&Aを含む海外事業展開を金融面から支援していきます。
注釈
- *1
株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行及び株式会社みずほ銀行
- *2
電気推進装置は、発電機と電動機で回転エネルギーを生み出しプロペラを回し推力を生み出すもので、プロペラ効率の改善や船の機動性・旋回性を高める、電気を用いた環境にやさしい次世代型推進システム。