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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、本日、2024年度第2四半期(7~9月)の業務概況について、以下のとおり公表しました。なお、金融目的別の承諾額等については、別添資料をご参照下さい。
Ⅰ.出融資・保証業務
1.承諾状況
2024年度第2四半期の出融資・保証承諾は、計31件、約4,277億円となりました。
2.実行・回収・残高状況
2024年度第2四半期の実行額は約7,529億円、回収額は約6,342億円であり、その結果、同期末残高は、出融資計約15兆7,696億円、保証約1兆3,884億円、合計約17兆1,581億円となりました。
Ⅱ.主な取り組み
1.カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献
インドの政府系金融機関経由で、同国で実施される風力発電事業に必要な資金を融資したほか、アラブ首長国連邦アブダビ首長国の国営石油会社が実施する脱炭素・エネルギートランジション関連事業に必要な資金を融資しました。
2.我が国のエネルギー安全保障の確保、バリューチェーン/サプライチェーン強靱化及び先端的産業基盤への支援
(1)日本企業のサプライチェーン強靱化及び海外M&Aを支援
インドにおいて日本企業が実施する鉄道コンテナ輸送事業及びブラジルにおいて日本企業が実施する農薬の製造・販売事業に必要な資金を、それぞれ融資しました。また、日本企業による米国のデータセンター事業者及び豪州の半導体関連企業の買収に必要な資金をそれぞれ融資しました。
(2)ファンドを通じて日本企業の国際競争力強化・海外展開を支援
北部ヨーロッパ地域のスタートアップ企業との提携を通じた日本企業のサステナビリティ・トランスフォーメーションを支援するため、2023年に設立・出資した同地域のスタートアップ企業に投資するベンチャーキャピタルファンドに対し、追加的に出資コミットを行いました。
(3)日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進を支援
ベトナムにおいて日本企業が参画するガス田開発事業に必要な資金を融資しました。本事業で生産された天然ガスは同国南西部のガス火力発電所群に供給されます。ベトナムが石炭火力比率を縮減するにあたり、温室効果ガス排出量の比較的少ない天然ガスは移行期エネルギーとして重要であり、同国のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みにも貢献するものです。
3.グローバルに活躍する中堅・中小企業の海外展開支援
ベトナムにおける半導体製造装置用部品の製造・販売事業に対する融資やタイにおける自動車部品の製造・販売事業に対する現地通貨建て融資、インドネシアにおけるプリント配線板の製造・販売事業向け民間金融機関融資に対する保証等、計13件、約11億円の支援を行いました。
4.戦略的な国際金融機能の発揮による独自のソリューション提供
ウクライナ及び周辺国支援に向けて、国際金融機関との間で、ウクライナの復興及びウクライナ・周辺国の気候変動緩和を支援するためのクレジットラインを設定しました。
5.グローバル投資強化ファシリティの下での取り組み
JBICは、2022年7月に「グローバル投資強化ファシリティ*1 」を創設し、日本企業による脱炭素化をはじめとする地球環境保全への貢献、サプライチェーン強靱化、質高インフラ展開や海外における新たな市場創出を支援しています。2024年度第2四半期のグローバル投資強化ファシリティの融資・保証承諾実績は計27件、約4,010億円となりました。
注釈
- *1
2022年7月1日付お知らせをご参照ください。