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株式会社国際協力銀行(JBIC、総裁:林 信光)は、26日、UBE株式会社(以下「UBE」)のアメリカ合衆国(以下「米国」)法人UBE C1 Chemicals America, Inc.(以下「UCCA」)との間で、融資金額240百万米ドル(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結しました。本融資は、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社みずほ銀行、農林中央金庫との協調融資により実施するものであり、協調融資総額は400百万米ドルです。
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本件は、UCCAが米国において実施する、車載用を中心としたリチウムイオン電池用有機溶媒(ジメチルカーボネート(以下「DMC」)およびエチルメチルカーボネート(以下「EMC」)の製造・販売事業に必要な資金を融資するものであり、生産設備の新設に充てられます。
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米国で生産されている車載用リチウムイオンバッテリーにおいて使用されているDMC・EMCは、現状全量を米国外からの輸入に依存しています。このような中、サプライチェーン強靱化の観点から、米国に展開している車載用バッテリーメーカーや電解液メーカーより、米国内で初めてDMC・EMCの生産を開始する予定のUCCAに大きな期待が寄せられています。本融資は、UBEの海外事業展開の支援を行うことで国際競争力の維持・向上に寄与するとともに、UCCAを通じた日本の自動車産業および化学産業のサプライチェーン強靱化に資するものです。
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また、UBEは、2050年に自社活動の二酸化炭素排出量ネットゼロ(カーボンニュートラル)を達成すること、環境貢献型製品・技術の売上高比率を2030年度までに60%とすることなどの目標を掲げています。本件はこうした同社の取り組みにも貢献するものです。
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JBICは今後も、日本の公的金融機関として、日本の産業のサプライチェーン強靱化に向けた取り組みおよび日本企業の海外事業展開を金融面から支援していきます。